ヤグネットの毎日
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日朝交渉が終わった。具体的な進展がないまま。やはり北朝鮮は、5人の帰国者が滞在期日を守らず日本に残ったままの問題を取り上げ、「約束違反」と指弾し、それを理由に態度を硬化させている。拉致という許しがたい国際犯罪をしでかしておきながら、「約束違反」はないだろう。 北朝鮮に残してきた家族を心配する「本人の意思」を、日本政府もマスコミも、軽く扱ってはいないか。ーーこの思いがずっと僕の心にひっかかっているのだが、北朝鮮のような自由のない国で、自由意思にもとづく判断などできるはずがない、というのが多くの人たちの意見だ。「北朝鮮とはいかなる国か」との認識が僕の中で、あまりに浅すぎるのかも知れない。もっと、この問題を掘り下げたい。
息子の身長が100センチを超えた。100.2センチだ。 「よく、ここまで大きくなったね」と嬉しさと感動がこみあげた。もう少し息子が大きくなったら、生まれなかった三つの小さな生命のことを話してあげようと思う。妻は三度流産している。妊娠三ヶ月のころ、決まって小さな心臓が鼓動を打つのを止めてしまったのだ。超音波のモニターでついさっきまで動きがみえたものが、はたと止まる。 「お願いだ、動いてくれ!」何度心のなかで叫んだことだろう。 処置を終えたあとの妻の悲しそうな表情と小さな肩が痛々しかった。
息子が順調にお腹の中で育ち産まれた時のことが、いつもよみがえる。あの産声は一生忘れないだろう。 生命が誕生すること、そして大きく育っていくことの難しさ。そのことを痛感してきた僕たちだからこそ、この世に産まれた命が、自ら輝きいくつもの可能性を花開かせることができるように、精一杯応援していきたいと思っている。
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