ヤグネットの毎日
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2002年12月13日(金) |
府議会厚生労働委員会をモニター傍聴 |
12日午後から、京都府議会の厚生労働委員会で「乳幼児医療費助成制度の拡充」についての請願審査が行われたので、城陽乳幼児ネット事務局の方と一緒に傍聴にいってきた。 まず驚いたのは、委員会の傍聴がモニターテレビでしかできないこと。「委員会室が狭い」ことが理由のようだが、答弁席にはものすごい人数の職員が並んでいる。それを半分にすれば十分に傍聴者のスペースが確保できるではないか。城陽市議会では、すでに委員会も完全に市民にオープンにされている。主権者である国民や府民にひらかれた議会になっていない。冷たい感じがする。このあたりから改革する必要がありそうだ。
「乳幼児医療費助成制度の拡充」に関する請願審査は、いかに今の知事「オール与党」の議員が府民の気分感情から懸け離れた存在、はっきりいえば住民の願い実現を妨害する勢力になりさがっているとかをまざまざと見せつける結果となった。 乳幼児医療では今回、3つの請願が提出されていた。ひとつは京都府医師会が提出したもの。これは、「府内市町村の動向もふまえ、新たな視点から(乳幼児医療費助成制度の)充実を図ることを請願したものだ。 制度拡充を目的にしたものであり、日本共産党の三人の委員(三双、前窪、光永)も賛成。 問題は、残りの二つである。 一つは、乳幼児ネットがち33005筆の署名とともに提出した請願。ちなみに僕たち城陽乳幼児ネットが取り組んだ署名は約9000筆。今回府議会に提出された請願署名は33005筆だから約三分の一は城陽のみなさんの気持ちが込められたものだ。 もう一つは、福知山の市民団体から提出されたもの。これらはいずれも、「乳幼児医療費について国の無料制度の創設を求めるとともに、京都府での制度拡充を求めること」を求めたものだ。 さきに全会一致で採択された、医師会提出の請願と同趣旨であることから当然、採択されるものと信じていたのに、その後の質疑は耳を疑うものだった。
まず、自民党の植田よしひろ議員(中京区選出)が「国で制度を求めることは、すでに昨年1 2月に意見書あげたから必要ない。また請願趣旨のなかに、「京都府内の自治体における乳幼児医療費助成制度の制度充実を求める」とあるが、市町村に制度の拡充を求めるのは地方分権の流れに反する」などと言いがかり。 これには、光永議員が「京都府の制度拡充によって、各市町村の制度も充実することになる、ということだ。まったく問題ない」とたしなめるように反論。 また、医師会の請願の紹介議員にもなっている自民党清水議員に対し、前窪議員が「さきほどの請願と同趣旨なのに、なぜ賛成できないのか?」と詰め寄ると自民党などオール与党は、国では医療制度の改革のなかで、3歳未満の子どもの一部負担金が3割から2割に引き下げられるなど努力をされている。そのときにあらためて議会として制度創設を求めるのはだめだ、などとあたかも「国に楯つくなどもってのほか」という態度で反対の理由にあげた。 さらに、こんな発言までとびだした。議事録がないので、自民、公明など「オール与党」のどの議員がいったのかは現時点で明らかではないが、こうである。請願375号(「福知山から出ている請願)には、「請願のタイトルでは、乳幼児医療費・国の無料制度『創設』を求めておきながら、請願項目では国に対して、制度の『拡充』を求めている。現在ない制度をどうやって拡充できるのか?こんないいかげんな内容の請願は反対だ!」 「昨年12月にすでに国に対して無料制度創設を求める意見書をあげているから、あらためてする必要はない」という珍論を府民が聞いたらどう思うだろうか?すでに創設されているのならまだしも、一年が経過してまだ国において無料制度創設が実現していないから、議会としての意思を国に対して示してほしいと府民が願っているのではないか。実現していないなら、実現するまで声をあげるのは当然ではないか。
なんという卑屈!、なんという国への追随ぶり!
しかも、請願の文章に難くせをつけて反対するというのは、内容そのものに反対できないから、その理由をみつけだすための見苦しい方便である。 これらの請願を署名を、住民がどんな思いで集めたのか、少しでも思いを馳せたことがあるのだろうか?
議会とは、議員とは行政をチェックし、住民の声を議会の場を通じて行政に届け実現することだ。 このあたりまえの姿がいまの京都府議会の「オール与党」の議員にはまったく欠落している。 住民にもっとも身近な市議会などでは、もっと柔軟な対応が生まれている。実際、わが城陽市議会では、乳幼児ネットの請願を全会派が紹介議員となり、委員会でも全会一致で採択されている。 僕は、住民不在の閉ざされた府議会を府民の声が届く、あたりまえの議会に変えるためにも、なんとしても府議会議員選挙で勝利したい、と強くつよくあらためて決意した。 写真は、傍聴後、府議団の部屋で西山秀尚団長に必勝を誓って、握手をしてもらったところ。
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