ヤグネットの毎日
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2002年12月18日(水) |
大型事業について、あきれた答弁 |
城陽市議会は一般質問二日目。四人のうち、日本共産党からは、奥村、飯田、松永の三名が登壇した。今議会は、七人全員が質問にたつ。 昨日も書いたが、行政側は野党である日本共産党には、前向き答弁を極力しない、という悪しき「慣例」がある。以前など、わざわざトップが答弁書を書き直させて、実施を予定している施策でも、日本共産党の質問では答えず、与党議員に質問させてそこで答弁する、ことまであったそうだ。 議会が、政治的力関係がもっとも凝縮された場でありそこに一定の駆け引きが生じることはありうることだが、行政には説明責任があるのだ。「日本共産党シフト」で市民が聞きたいことまで、口を塞ぐということは結局、情報公開の精神にも反するし、市民の常識からかけ離れた行政運営や議会運営とならざるをえない。そのことに気づかいことが、いまの行政側が「新しい政治の流れ」に鈍感な政治センスしかもちあわせていないことを証明している。
一般質問の中で、奥村議員は深刻な不況が市民生活を圧迫しており、増税計画や年金、介護、医療改悪など国民いじめの政策では景気回復はのぞめない。橋本市長は、国に対してハッキリとものを言うべきではないか、と問いかけた。橋本市長は、景気の低迷が市税収入の落ち込み等、財政に大きな影響を与えていることを認め、「国に対しては、全国市長会を通じて強力な景気対策を求めていきたい」と述べながらも、「何が景気の低迷をつくりだしているのか?」「どういう景気対策が必要なのか?」の具体論には、絶対に踏み込もうとしなかった。市民が聞きたかったのは、橋本市長自身の経済情勢への認識、どういう処方箋が有効なのか?という政策論での基本的な姿勢だろう。
また、奥村議員が第二名神道路の建設の問題で、「採算がとれない新規道路でも国や地方の税金を投入して でも建設できる」しくみがつくられそうだが、従来の答弁では城陽市が高速道路建設で税金を使うことは絶対にありえない、と言っていた。情勢が変わり、税金を投入してでも、建設すべきという立場か?」とたたみかけたが、助役は「高速道路は国が責任をもって建設すべきもの。引き続き要望して参りたい」と答弁書を棒読みという情けない答弁。採算性のない道路建設に、市民の税金を投入するのか?という核心にはふれようとしない。
さらに、木津川右岸運動公園の整備にかかわって、実施主体である京都府が北側部分に建設予定の「スタジアム」そのものの是非も含めての「検討委員会」が設置される運びとなったが、集客力や維持管理費などの面から、球技場などのハコモノをつくるのをやめて、自然を残した緑地公園として整備すべき、との奥村議員の提案にも、「集客力のある球技場の建設を求めていきたい」という判で押したような官僚答弁。 京都府が、建設の是非も含めて見直しの検討を加えようとしている矢先、しかも、「市財政健全化計画」などといって、費用対効果の面から効果のないものについては、事業の見直しも検討するなどと表明しながら、地元自治体である城陽市はこともあろうに、莫大な税金投入につながる「集客力のある球技場の建設」を要望する。このちぐはくで滑稽な対応とは一体なんだろう? 自治体としての自主性や独自性、魅力ある施策を住民参加でつくり実施していこうという、創意性の欠如があるのではないか?
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