世を忍ぶ仮の日記
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2002年03月03日(日) |
死ぬなら……舞台で死にたいと(アラベスクより) |
3時半まで準備に勤しんで、6時半に起きる予定が、花粉症で4時半に目が覚めてしまい、とても辛い。 朝メールを書いたりしながら、早めに家を出る。
今日はバレエの発表会なのだ。 というわけで、旅行よりも荷物が多い。 衣装を傷めたらいけないですし(どうせなら他人にビリビリにされた方が絵になると言うもの) 花粉症は辛いし、知らない土地に行くのもあまり得意では無いですが、朝早くに集合して、身支度だけは整えさせられ、舞台に出るのは夜、というぞんざいな扱いにも慣れております故、そこまで身を切るような辛さに感じる程では御座いません。 無事、駅に到着。徒歩10分なんてどうやって行こうかしら、方向音痴だし、やっぱりここはタク……と思ったところで、一緒の演目の人や、見た目明らかにこれから舞台、という人達で駅の出口がごった返して来て、場所を知っている人を先頭にカルガモ行進。無事に到着することができる。 さて。楽屋はゲスト専用なので、体育館みたいなところに放り込まれて目の前のピアノがとても鬱陶しい。シカト決め込んで(弾いたら怒られるだろう)準備に勤しむ。 ところで私、身だしなみとか気にしない人だったりするので、今までバレエやってて1度もお団子頭(シニオンというらしい)にしたことが無かったのですが、案外簡単に作ることができました。 鏡無しでやったんですが、ちゃんと出来ていたのか、お姉様から御指名がかかりました。 「私、どうしても後のところがきちんと出来ないの。やってくださらない?」 元宝塚の真矢みきにお顔立ちのよく似た、美しいお姉様です。 「そ、そんな。私だってちゃんとできるかどうか分からないですしっ」 「あら。とても綺麗にできていて羨ましいわ。ね?」 実はポニーテールって、裏返しにするとあっさり纏まったりとか、結んだ後に櫛でちょこっと誤魔化し入れると綺麗に纏まった風になるんですよ。 というわけで。 「あら、とても綺麗にできたのが、感覚でも解るわ。有り難う。ついでにシニオンもやって下さる?」 「え?でも私なんて今日がはじめてで、やり方もちゃんと解ってないのに。いつもきちんと纏めてらっしゃるから、大丈夫ですよ!」 「そんなことないわ。いつも適当ですもの。ね?お願い」 朝から微妙にいかがわしかったことが、文字にしてみてはじめて判明。 髪の毛が終わると、次はメイク。 ドーランを塗りたくる。 ドーランは生まれて2度目なのですが、ドーラン、塗りすぎると笑った時にひび割れるという情報を仕入れているので、薄塗りにしておきます。 白く塗っている間は、一人で「気分は舞妓、うっふっふ」とか呟きつつ塗るので微妙に怪しい人だったかもしれません。 ベースが終わると、今度は松山バレエ団の方々がお手伝いに来て下さっているので、メークを施していただきます。 メイク室、女の部屋って感じで独特。 メイクの出来に当たりはずれはあるのでしょうか。 本当はジェンヌメイク希望(しかもオンリー娘役)だったのですが、普通のバレエメイクになりました。当たり前ですが。 ゲネプロはじまる前に慌ててご飯をしっかり食べて、いざゲネプロ。 最初に一人ずつお辞儀をする、とか鬼のようなことをさせる先生。 メイクのお姉さん(多分先生)にお辞儀の仕方を教えて貰う。 この人、顔立ち滅茶苦茶可愛らしい作りで、明らかに貰う役も可愛い役ばかりだったに違いないのに、話すと豪快な姉さんなの。 頭飾りも付けてもらったりして、先生のゲネプロ「白鳥の湖よりグランパ」などを舞台袖から眺める。 バイオリンとチェロのエロについての1考察をしつつ、それよりなにより 山口祐一郎を更に悪役にしたような顔の先生がジークフリード王子の衣装着て、切なそうな振りでオデットを探すシーンで、もう出てきただけで笑いを堪えるのが大変(失敬な生徒)。スポット浴びまくりで、衣装キラキラ光ってるし、もう可笑しくて可笑しくて。ケツデカイし。 とか、いいなーバレエってーと思っていると、あっというまに私達の出番で。 のっけから間違えつつ、知らん顔して踊ってました。 ゲネプロが終わると途端に真面目に復習をはじめる私。 ええ、不真面目生徒ですもの(キッパリ)。 楽屋前の廊下では、バレエっ子達がずっと基礎練習をしています。 ステキだ、まるでバレエ漫画。 しかも先生の振付助手がかわういのですよ。浜崎あゆみ顔立ちで、バレエっ子体型にした感じで、衣装チュチュつけられたら、鼻血出そうで大変でした。 本番前に眠たくなったので、ダラダラと寝ころんでリラックス。皆さん、しっかり休む私をあきれ果てて見てましたが、本番前に体と心を休ませるのって大切なんですよー(言い訳)。
まあ、あっというまに本番終わりました。 あんまり感慨も無く。
メイク落とすより前にひたすらスナック菓子を食べていました。 そもそも大量に菓子を持ってきているところからして、プチ遠足気分。 つけまつげを落とすと、化粧の全てを落とした気分になります。 違うって。と突っ込む矢先にみんなつけまつげを取ると同時に「あー気分はスッピン」と言っている。見えないって怖いのぅ。
「食べると眠くなったー!!お布団ー!!」 と騒ぎつつ、荷造りをして帰宅。 電車の中でもひたすら眠りつつ。
家に帰って布団に付いたところで電話がかかってしまい、長電話。
長電話しつつ、ミラージュアニメを録画し、電話を切って、消音をはずして音をつけてみたら、直江が 「狂犬ですよ」 と言っていた。
目が覚めました。
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