日記
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2006年11月30日(木) うつ病に関する考察


前父と弟がうつ病とお医者さんに認定されていたとかいた。なのでうつ病のWebはわりとみていて,彼らがなぜ苦しんでいるのか考えるようにはしている。

うつ病はなぜおこるのか。脳内には脳細胞のニューロンがシナプスという突起を用いて信号伝達物質というものをだして,情報のやりとりをしている。生命維持・身体活動・思考もすべてそれで行われている。うつ病というのは,その中で過度のストレスが引き金となり思考を制御するニューロンに障害がおこり,神経伝達物質が分泌されなくなり,思考障害,思考停止などといった形であらわれる精神病のことだ。それまでは何の問題もなくできていたのにという条件付ね。もとからそういうことができないのは学習障害というまた別の病気だ。

このように機能障害のメカニズムとしてはきわめてシンプルなものであるため薬学と精神ケア療法,病棟建設法etcがすすんでいる現代医療ならほぼ治療可能な簡単な病気であるわけだが,日本の場合は文化的背景からうつ病に対する認知が低いため,発見すら満足に行われていない。

ストレスがおこる理由としては,「仕事」ができないのは「根性」が足りないからだとかすごいこといっているからね…。今の仕事は体力がありゃどうにかなるような仕事は稀だ。また,病院といっても精神科は基地外がいくところという認識があるのも問題視されている。「熱っぽいから内科いってくる」人は多いが「ちょっと気分が優れないので精神科いってくるよ」っていう人は少ない。アメリカでは,気分が落ち込んだらセラピストやカウンセラーに気兼ねなく相談しているというのに。このへんは見習うべきだと思う。それから仕事ができないのはその人に根性がないからではなくて,なにをやればいいのか理解できていないか,もしくは物理的・時間的・に不可能な場合,それのどれにもあてはまらなければ病的ないわゆる学習(勤務)障害とよばれる病気だかららしい。

治療は理屈ではストレスを遮断すればそれがダメージコントロールになり,あとはニューロンが正しく動作できるように免疫促進剤を投与すればいいわけで,それに加えて最新医療ではリハビリも考慮にいれて行っているという。まぁ,他の病気に比べれば体開いたりしなくていいため,治療法としては簡単だといわれている。

ストレスの遮断は具体的には,仕事が原因でうつ病になったら休職すれば3ヶ月くらいで楽になって戻れるようになるし(職場がストレスにならないように会社が努力することは必要だが),家庭が原因なら家庭環境をかえる努力が必要になる。

うつ病の具体的な症状。うつ病というのはいわゆる脳内神経細胞に障害が発生して,思考をコントロールする神経伝達物質が分泌されない状態。初期症状では思考がにぶくなり,末期になると思考が完全停止する。ゆえに,理論的には社会活動において,思考障害が発生して,朝満足におきられない,ご飯を食べる気がしない,仕事を行うのに気力が発生しない,仕事の効率が落ちる,などのいわゆる気分が優れない状態で毎日を送っているような格好になる。普通の状態だと恋人にフラれたとか単位を落としたとか留年がきまったとかそういうのでもそういう状態になってしまうことはよくあるんだが,これらは自然と回復して3日たてばまた普通に寝られて,ご飯を食べることができるようになる。うつ病の場合はそもそものニューロン自体が損傷している状態なので,自然回復しにくい状態にあるといえる。

初期においては,まだ思考障害程度の認識になる。インターネットでよくあるような,くらーい文章で仕事する気にならないし医者にうつ病と診断されたというのも初期症状だといえる。なぜならネットやる元気があるからだ。この状態ではコミュニケーションもわずかながらとれるし,会社に自分から休職願いをだしたりもできる。ただし,その判断力は通常に比べて著しい低下がみられていることは認識する必要がある。

末期になると「うつ病昏迷」といって,思考の完全停止がおこる。つまり思考を伝達する物質が完全に分泌されなくなる。わかりやすくいえば,ようするに思考できない植物人間。つまりネットどころか手足一本動かすことができない考えることのできない人間になってしまう。

うつ病患者と接する方法は,とにかくその人にストレスを与えないように注意しなくてはいけない。ストレスを与えればうつ病が進行してしまうからだ。具体的には,その人が「"みんなのために"ぼくがなにかやらなきゃ」と思ってしまうような言動に注意する必要がある。ただし,「今日はこれをやりたいなぁ」と自発的に動けるような活動はストレスにならないし,むしろ気持ちを楽にさせるので逆に推奨される。

また,特に注意しなくてはいけないのは,うつ病を治療して治った(これはよ絶対によくある)患者に対しても,「治ったね,おめでとう!」と仲間を集めて飲み会を開き,「これでまた一緒に仕事できるね!(また以前のパパになれるね!)」と声をかけるのはよさなくてはいけない。具体的な事例では,退院患者を祝うパーティーを友人らが開いた,その翌朝退院患者は(おそらく以前のうつ病の経験がフラッシュバックされて)自室で首をつって死んでしまったという事例がある。つまり,パーティーを開くのなら以前の環境がストレスだったことを認識して,今後はこのようなことが二度とおこらないように,という論調で開かなくてはいけない。外科内科の病気と違う点は,単純に体調を崩したという点ではないことだ。

実際,精神科の病棟では面会に対しては,家族は医者から十分に注意をうけてからでないと面会不可能,その他知人の面会は無理で,子供の入棟は禁じられている。

さっきもいったが,うつ病のメカニズムは,過度のストレスが起因して脳内に単純な異常が発生しただけというシンプルな病気だ。はっきりいって初期段階で精神科にいけば治しやすい病気だし,予防も虫歯以上に簡単にできる。過度なストレスをためないように気をつければいいのだから。

今後高度な知識社会に入るにあたって,うつ病など脳障害における患者数は増加傾向が予想される。今から精神病に対する正しい理解と予防が必要である。

ではでは。

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