Mother (介護日記)
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2002年03月20日(水) 1日がかり

今朝も母は介助なしでは起き上がれなかった。

私は、仕事を休んだ。
担当役席には『当分行けないかも知れない』と言っておいた。


・・・市役所にて・・・

障害者手帳が交付されることになったと言う手紙が先週来ていたので、
市役所の『福祉課』に行った。

『聴覚障害(両感音性難聴)6級』  右/92dB  左/78dB

『福祉のしおり』によれば、
タクシー運賃が10%引き、バス運賃が50%引きとなる。
JR運賃においては、
障害者本人が単独で乗車する時に限り、片道100kmを超える場合に50%引きとなる。
また「NHK受信料の免除」が受けられる。

いずれにしても、
母の場合の聴覚6級と言うのは『第2種障害者』にあたるので受けられるサービス等が少ないが
我が家にとってはタクシー代の10%引きだけでもありがたいことである。

それから、介護度が既に決定したかどうかの確認をしたかったのだが、
認定審査会は毎週木曜日の夜であり、
母については今月の28日の審査会で介護度が認定されるとのことだった。
審査会の後、認定通知が郵送されるまでには3日ぐらいはかかるので、
介護度の確認は、月を越してしまうだろう。

母の病状が進んだことから、介護申請のやり直しをする必要があるのだが、
それも結局は、最初の認定が出ないことには『再申請』はできないし、
必要な書類である『医師の意見書』も、担当医でなくては書けないので、
担当医の次の検診の28日までは、ただじっと待っているしかなさそうである。

申請を出した時点では、これほど早くに母の体調に変化が現れるとは考えていなかったが、
とはいえ、『いざ』と言うときにすぐに利用できないのは難点である。


・・・病院にて・・・

母の腰の痛みが強いので、今日は担当医がいないことを承知で行った。
1:40に病院に到着してから、内科の診察を受けるまでには1時間待ち。
私がこの2日間のことを話すと、
若い医師は、私が昨夜マジックでマークしたところを触診しただけで、
『腰椎というよりも、もっと上の方ですね』と言って、整形外科へ行くようにとカルテを回した。

整形外科はすいていたが、私たちは30分ほど待った。

整形外科には絹江と私もかかっているものの、
3人とも担当医が違うことになってしまったのは、今後少々やっかいな気がする。

整形外科のW先生は、先日の救急処置時の腰椎のレントゲン写真と母の痛みの場所を見比べて
『腰椎と言うよりも胸椎ですね〜』と、
先日よりもやや上の部分のレントゲンを撮ってくるようにと言った。

胸椎のレントゲン撮影のため、ベッドに上がらなくてはならなかったが、
それもまた母の激痛を伴って、大変な作業だった。

撮った画像を見るなりW先生は、遠慮なくハッキリ言った。
『これは全体にかなり傷んでいますね〜。ここの第6、第9が潰れています。
 これじゃ、あちこち痛くても仕方がないでしょう。 肺もこんなに汚くなってるし・・・
 肺炎だったって? BOOP、あぁ、これはそういう意味なのか・・・』

確かに、肺のあたりが真っ黒だった。
今までに母のレントゲン画像は何度も見て来ているが、こんなに真っ黒だったのは初めてだ。
これはもう、母の病気が治る可能性はないと言っているのに等しかった。

痛み止めのロキソニンは内科で既に処方されているので、
整形外科では、骨密度を低下させないように起床直後に『フォサマック錠』を服用、
また今日から内科の検診に合わせて2週に1度『エルシトニン』を注射することになった。

会計を済まして時計を見れば、すでに3時間が経過していた。


・・・家具屋にて・・・

介護保険でサービスを受けるまでにはまだ日数がかかるが、私にしてみれば既に介護は始まっている。
その中で今一番大変なことは、母の上体を起こし、立たせることである。

そこでベッドを買うことにした。
ただし、あまり言うべきことではないが「何年使うかはわからない」のである。
介護ベッドなる、電動リクライニングは、認定後そのうちに借りれるらしいので、
20万円から30万円もするようなものを、我が家で買うつもりは毛頭なかった。
しかし、ベッドを借りれるその日までの間に(何日かは定かではないが)
介護しながら自分の腰を傷めては困るので、どういう形にせよベッドはあったほうが良いと思った。

当初は、引出し付きの収納ベッドがいいのではないだろうかと思った。
座った時にそれなりに高さがあるので、立ったり座ったりがしやすいだろうと考えたからだ。
しかし、家具屋の経験上のアドバイスによって、
私たちはシンプルなパイプベッドに変更することにした。
そして、病院にあるようなキャスター付きのベッドテーブル(ベッドにまたがせて使うタイプ)を追加した。
これらは在庫があるので、今すぐに持ち帰ることができた。


・・・帰宅後・・・

帰宅すると既に6時半であった。
レフティーは8時にはボウリングに出かけなくてはいけなかった。

母の部屋を片付けて家具を移動し、買って来たベッドを二人して組み立てると、
夕飯を食べる暇もなく、着替えて出掛けて行った。

母は、いつのまにか居間でうたたねをしていたが、起こして部屋に連れて行くと
でき上がったベッドを見て、とても喜んでいた。
『これなら座るのも立つのも楽になるわぁ』

しかし、それもつかのま、しばらくするとまた腰が痛みだし、私を呼んだ。
もらった座薬の3つ目を入れることにした・・・


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