Mother (介護日記)
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母の反応が鈍くなって行くのを見ているとつらい。
この先、どこまで進むのだろうか?
歩けなくなるのだろうか?
寝たきりになるのだろうか?
もっともっと、大変なことになってしまうのだろうか?
そしていつか、私もこんなふうに歳を取るのだろうか?
絹江も、こんな想いを抱くのだろうか・・・
母は、体が痛いと言ってベッドに横になることが多くなった。
食事が終わるとベッドに行きたがる。
「おなかが空いた」 とは言うものの、食事中もボーッとしており、なかなか進まない。
何を着れば良いのかわからないし、自分の服がどこにあるのかもわからない。
用意してあげても、眺めているだけで一向に着替えようとしない。
手伝って着替え始めると、途端に息切れがして咳き込む。
外出から戻ると、上着を着たままベッドに寝転んでしまう。
靴下が片方脱げていても気が付かない。
このままでは完全にボケてしまう・・・と、焦って外に連れ出す。
日も短くなり、外出できる時間も短くなった。
風邪を引かせてはイケナイので、寒い日は外出できない。
酸素ボンベを持つ必要があるので、長時間の外出は無理がある。
寝不足続きで、私も疲れている。
スーパーへの買い物でも、セキが出ると気を使う。 今後も同伴しても良いものだろうか、休憩所で待たせておくべきか・・・
* * * * *
大人用紙おむつの“アテント”のCMは、実にリアルだ。
寝たきりの父親のおむつ替えのために夜中に何度も起きるので、 「おやすみ」を何度も言っていた、というストーリー。
いつも自分のことを『頑張れ!』と励ましてくれていた父親が、 「オレのためにそんなに頑張るな」と言ってくれた、というストーリー。
また女優さんが、いかにも“介護疲れ”してます、って顔なんだな、これが。
しかし・・・
自分で気付かないならともかく、自分で濡れていることがわかる場合、 「家族に替えてもらうのは申し訳ないから」 と遠慮して、 おむつが濡れているのを朝まで我慢をするのは、 今の自分ではとてもつらい気がするのだけど。
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