『だったら君が一人でいる理由を聞かせて欲しい』と彼は言った。
僕の両親は仲睦まじいとは御世辞にも言えない人達で 僕がいるから離婚が出来ないと 僕が聞いているかもしれない場所で言い合う人達だった (実際聞いてたけどね)
僕には兄弟がいて 彼女は両親のような家庭は決して作らないと言って結婚した 僕は無論それには異存がなかったが 『それじゃあなたは?』と問われる瞳には見ない振りして笑った
僕は怖かった 永遠を誓い合った相手と罵り合う事が そんな可能性のある他人と永遠なんて誓えなかった 例えそれが偽りなら尚更に
・・・そんなよくある、気の滅入る話は こんな天気の良い、気持ち良い日に 相手が誰であろうとしたい筈もなく
「一人でいるわけなんてないよ。まだ、たまたま一人なだけさ」
僕がそう言うと、彼は適当な相槌を打って笑った。 だけどその笑みは、どこか困ったように見えた。 本当の事を言っても、同じ表情を浮かべるだろうかと何となく思った。
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