右腕のブレス
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朝,メールした。 いつもと同じ。 時間があればメールする。
グミの仕事が終わってメールが入ってきた。 色々と長文で書かれている。
「のらくといると凄く自然で居られて, でも自然すぎてドキドキ感がなくなってしまったの。 そんな風に考えていたときに告白されて, ドキドキした。」
それだけで,僕は敗北じゃないかな?
僕がある人と出会って,正直にその話をしたとき, グミは「そんな新鮮なドキドキ感が必要なの?」 そう僕に聞いた。
グミはそのときのことをもう覚えていないだろうし, 味わって知ったのだろう。
僕はそんなドキドキ感よりも楽で安心していられるグミを選んだ。 きっと,グミは違う結論を出すだろうなってそのとき思っていた。 それが,今目の前の現実として突きつけられていて, 僕は諦めるわけでもなく,戦うわけでもなく, ただ,なんとなくの寂しさと虚しさを感じているだけ。
「そっちで楽しくやりなよ。」 心の中で何度もそう言っているのに言葉に出せない。 まるで,自分からすべてを放棄するようで虚しくなるから。
中途半端な言葉でグミを縛り付けて, 簡単には離さない。
最後まで優しい言葉でグミを苦しめ続ける。
どうせいつか言わなきゃいけない言葉なのに。
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