こ こ ろ も ち 。

2003年10月08日(水) 音は、海。正夢

一瞬だった。
ピアノから、突然 完成体が ざぶんと私を、飲み込んだ。

完成された 音楽家、芸術家とは、こういう方なのだ・・


熟成しきった音。
スコアに書かれた「音譜」は、青い果実で。
今 私を包むこの感覚は、音譜ではなくまさに「音」。
熟成された「海」。

海はまろやかにどこまでも広がる。

音の海の中に
絵が、見える。

ときにそれは、完成体である音をつむぎ出すピアニストであったり
しかし瞬間、それは消え

吹き上げられては落ちる噴水のきらめきであったり
風に吹かれるままに揺れ、舞うマロニエの葉であったり
誕生日を祝うキャンドルのゆらめきであったり。


ああ、至福の時よ。









ゆうべの夢は、これだったのだ。
ペリドット色にやわらかく輝く大きな波に、包まれる夢。



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なす子

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