シオの日記

2002年11月23日(土) 精神看護学実習、終了v

え〜、先日終了宣言をいたしました、精神看護学実習です。

さて、やはりここで一つ皆様にどうしても
投げかけなくてはならない陳腐な質問を一つ。


Q:精神病患者についてのイメージは?


はっきり言って、私の場合、
実習に行く前と行った後のイメージ
変わりませんでした


どうも、怖い、と思う人が多いようだ。と思う。
親もなんだか知らないが、そのような偏見を持っている。
しかし、私は怖いだなんて思ったことない。
それはそれは新聞を騒がせたりすることもあるが、
じゃあなんだ、精神病患者の病状がそれなのか?
まあ、盗癖がある人とか、衝動性が高い人は
それなりに問題が大きいと思う。

しかし、じゃあ、ただ単にひたすら緊張のために
誇大妄想(自分は有名人の知り合いだとかetc)を言う人は?
ただ単に自分は病気だと思い込んでいるだけの人は?
自傷他害をするのはごく一部。
刺激の多い社会では生きていられないだけの。


私の最初のイメージは
『自分を上手く守ることのできない人』
そう、アンケートに答えた。
実際、そうだったと思う。
病気に逃げてしまえるのは楽だと思う。けれど。
彼らは彼らなりに闘っているから。きっと。
自分を守ろうと、外敵から自分を必死で守ろうとしていたり、
怖くて怖くて仕方がなかったり、
どうしようもなく、一人だったり。

割と複雑な家族背景の人が多かったと感じる面も強かったが、
それは閉鎖病棟という特に重症患者さんがいるところだったからかもしれない。
・・・人生いろいろだなぁとは感じました。

ただ!

前の日記でも書いたように、臥床睡眠日数2日。
机でうたた寝とか、パソの前でうたた寝とか、
電車やバスでのうたた寝とかはあったけどね。
記録が大変で。
なんというか、コレといって何かやるわけではなくて。
目標を立てても曖昧で。
何かをできるとか、これができた、とか言える実習ではなくて。
すべてが曖昧でゆっくりで。
(例を挙げると、2年を掛けて、やっとその人の信頼を得て、
その一人だけのスタッフの人だけはその患者さんの荷物を触ることができるとか)

対象にしているものが
人間の性格とか、思考とか、
自我、願望、気分、情動、行動 etc

だから、何ができたか、とか。
何を変えたか、とか。
何をした、とか。
私には見えなくて。
自分は、何をしたのか?と。
毎日毎日わからなくて。
でも、最終日。あまりにもどうしようもなくて
友人や先生に聞いてみた。
そしたら、意外とみんな見ていてくれて。
ああ、そっか、そういうことしたな〜、
そんなことでいいんだ〜とか。

例えば、化粧一つ褒める事だって。
いつもと違う服一つを気づく事だって。

あまりに何気なくて
あまりに「フツウ」で。

フツウなんてわからないけれど。
数をかさに着た暴力なんて

一応ね、偏見が本当は違うよ、ってことを。
ものすごく管理されていることを。
心無い言葉をかける前に、人を傷つけていないかな?と
振り返られるように。
何気ない言葉が、暖かい救いにも、危険な武器にもなるということを。

人の心なんて、所詮わからないものだから。

A:少しでも考えたものが、胸の内に一つくらいはあることを願って。

精神看護学実習、終了。


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