日記でもなく、手紙でもなく
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2001年08月27日(月) |
ブラームス/交響曲集(ケンペ指揮・ミュンヘン・フィル) |
この2年くらいの間に、ルドルフ・ケンペが残した録音が、徐々にCD化再発が徐々に進んできている。DISKYレーベルから発売された、ミュンヘン・フィルとの「ベートーヴェン交響曲集」は、安価な割に、極めてレベルの高い内容だった。 更に今回、ミュンヘン・フィルとの、ブラームスの交響曲1番〜4番、全曲を3枚のCDに収めた盤が、輸入盤を扱う店に並び始めている(4000円前後)。74年の録音で、当時LPは75−76年に発売された内容。
この中の、一番好きな交響曲第一番を聴いてみる。 演奏全体としては、この交響曲の旋律と和声のバランスが良く、比較的美しい仕上がりの演奏になっているように思える。この曲の場合、第一楽章と第四楽章が比較的長く、どうしてもこの2つの楽章にハイライトがあたりがちだが、ケンペのこの盤では、第二楽章の美しさは、とりわけ素晴らしい。バランスの良い演奏であるため、これ見よがしなところがない。 ブラームスの曲は、演奏者によっては、なかなか渋い感じに仕上がってしまい、その傾向が強くなると、ややとっつきにくい側面が出てきてしまうのも難点の一つではあるが、あまりそれを感じないで最後までその演奏に浸りながら聴ける。このへんがケンペの良さかもしれない。
なお、音質そのものは、70年代半ばの録音によるCD化再発とすれば、マスタリングはもうちょっと良くなっても良いか?という気もするところ。
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