日記でもなく、手紙でもなく
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2001年10月23日(火) |
よみうりランドも閉園に... |
向ヶ丘遊園地に次いで、よみうりランドをダイエーが手放すという記事。確かに、よみうりランドというのは、ちょっと地の利の悪いところにある遊園地。 そのどちらにも行ったことがなかったので、さほど感慨深い思いがあるわけでもないが、子供の頃そこで楽しんだ人にとっては、胸を突かれる思いが残るかもしれない。
日本各地にあるテーマ・パークや、アミューズメント・パークなどが構造不況の中で、まさに再整理の時期に入っているような気もする。 ハウステンボスはそこそこ好調なものの、長崎オランダ村のほうは閉園してしまったことも記憶に新しいし、宮崎のシーガイヤに至っては、初めからなかなか無理な様相を示していたところもあるし。 一時期、雨後の筍のように、あちこちに生まれたこれらの施設。地方活性化の有力な手段ともてはやされた結果がこれだとすると、なかなか悲しい気持ちもする。
ただ、やはり企画力と資力の両方が欠けていたところがあるのかもしれない。 ディズニー・ランドやディズニー・シーのほうは、行きたがる人の後が絶えない。大阪のユニバーサル・スタジオも同様。こちらは立派に首都圏からの客も結構多そうだ。これらのアミューズメント・パークと比べるのは、確かに酷かもしれないが、しかしこれらに負けない装置やソフトをもっていない限り、長続きしないような気もしてくる。
今まさに、米国同時テロ事件により海外旅行から国内旅行への変更が多くなっているともいう。 ある意味で地方のアミューズメント・パークやテーマ・パークにとっては、お客を呼ぶ絶好の機会なのだけれど、その機会をうまく生かせているのは、極めて限られたところだけにも思える。 やってくる人たちが何を求めてそこにきたのか、やってくる人たちに何を提供できたか、そのような一番重要な訪問客の情報が、十分把握されていたのかどうか、かなり疑わしいところも残る。
温泉旅館が集積したエリアなども、状況はこれらととても似ているような気がしている。熱海などは、まさにいろいろな意味でその典型的なエリアかもしれない。 熱海をアトランティック・シティやラス・ヴェガスのような街にしてしまうという構想をもとに、描かれた漫画には、少し唸らされたところもあるが、それは最後の切り札としても、熱海なら他にまだまだやってみるべきことは山とありそうな気もする。 手軽に癒しを求めたい人は、東京に山ほどいるのだから、今までの経営にこだわらず、今までの上顧客だけにこだわらず、今の施設を生かしながら生き残る道は、決してないわけではない。ただ、そのためには、図体だけ大きくなりすぎた、温泉旅館そのものの施設の特定部分を、思い切って切り捨てる、というような痛みをともなう手術が必要なのだろうけれど。
時代が変われば、人が変わる。人が変わるというのは、同じ人でも求めるものが変わってくる、ということも言えるだろう。 後楽園遊園地はまだしも、としまえんのほうは、大丈夫だろうか、ふとそんなことも気にかかってしまった。
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