日記でもなく、手紙でもなく
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今月18日頃から、謎の肺炎ということで話題になっていた重症急性呼吸器症候群(SARS)。日本国内に、ひょっとしたら忍び込んでいるのかもしれないが、まだまだ<対岸の火事>という様相で見られていたのではないかと思う。 しかも、当初日本でもこの謎の肺炎にかかったか、と思われた患者3人は、すぐに症状が改善したということや、香港でその原因ウィルスの培養成功(23日)というニュースが伝わって、まあ日本にいたら大丈夫だろう、などと思っていたところ、中国広東省ではこの病気の被害が拡大しており、シンガポールでは全校休校になったり700人を自宅隔離するという事態に至っている。 既に、全世界でこの病気により亡くなった人は50人を超しているらしい。
しかもここへきて、昨日広島の男性にこの病気の疑いがあるということが出ていたし、香港・九竜地区の「メトロポールホテル」が、この感染源ルートになっていた(香港、カナダ、シンガポール人の感染が確認されている)のだが、その感染期間と考えられる2月18日から3月3日に、日本人77人も宿泊していた、という情報が寄せられたとも伝えられている。 出るとすると、そろそろその病状が出てくるとは思うのだが。
とりあえず、このSARSの原因ウイルスについては、風邪や腸炎等を引き起こす「コロナウイルスの新種」と特定され、病名も<コロナウィルス肺炎>と変更されたようだ。ここまでくれば、時間さえかければワクチンの開発も可能にはなるが、流行し更に拡大する可能性のある中では、時間とのシビアな闘いをくりひろげなくてはならない。研究者には今それが一番辛いところだろう。 日本であまり感染者が出ないよう祈るしかないのが歯痒いところでもある。
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