先週末からひいていた風邪が どっかんとやってきて ずるずると居座っております。 でも、今 宿泊仕事してるから休めない。あと一日。
7年前のとある日。 私は最寄駅に向っていたら、駅前でチラシを配るおばさん。 くれるものはなんでももらう主義の私は、その時もチラシをもらった。
だいたい何かの案内とか勧誘とかが多い時勢、 そのチラシは、行方不明の男の子を捜すものだった。
白黒の簡単なチラシには、少しぽちゃっとしたかわいい男の子の写真。 一昨日から行方不明だという。自宅は隣の区。
少し障害があると書いてある。ましてや小学生。 何かの事故にまきこまれてたとしても、自分で助けを呼べるか。 親御さんは心配だろうなぁ そんなことを思いながら チラシを折りたたんだ。
その日だったかその翌日だったか。
すぐ近くの中学校でとんでもないことが起こった。 校門の門柱に、生首が据えられていたのだ。 被害者は、そのチラシの男の子だった。
それから我が家の近くは ものものしい警戒で、 いたるところに警察の車。 犯人が黒いワンボックスに乗っていたという情報があったので 近隣の該当者はしつこく尋問を受けていた。
ところが 犯人は 中学生。犯行文はサカキバラだったが、 狭い世間、本名も お父さんの勤め先も あらゆることが知られるように。
犯人の少年の家族は 追われるように 町から消えた。
昨日、少年が保護観察つきで釈放されたという報道があったが まったく別の見地から すごく気になっていることがある。
京都の養鶏場の会長が、姫路の本社で奥さんと共に命をたった事件。 彼らの問題は ある。 だが、会見で社長である息子が 「インフルエンザやってわかってたら そんなん自殺行為です。 わかっててやったって隠ぺい工作いわれますけど、そんなん絶対ないです」
私は、態度と言葉が合致しているか 注意深く見る傾向がある。 あの時、謝罪するにはフォーマルでない「すんませんでした」 という言葉に乗せて 深々とお辞儀した姿が嘘には見えなかった。
自分で命を絶ったということは、死後の世界でも苦しいだろう。 ましてや奥様も。むしろ それが永遠の償いか。 死んで逃げるなんてとんでもなく、自分がそれをしたら、 残された息子たちがどんな風当たりを受けるか想像できない人では なかったと思う。逃げたんじゃなく 詫びたんだと 私は思っている。
マスコミが殺した なんていうのは簡単だけど、 私は総被害者が総加害者の気がしている。
重い文鎮を飲み込んだような気分だ。
実は、先日、池田小学校の被害者のご両親の話を聞いたのだ。 事件が一番恐ろしいが、その後も恐ろしいと思う話だった。
つづく
|