I think so...
Even if there is tomorrow, and there is nothing, nothing changes now.
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あの人とあたしは似てるかも知れない。 でも決定的に違うって今更だけど気づいたよ。
あの人は惨めな真似なんてしないんだ。 あたしがいくら暴虐的にストイックを決め込んだところで あの人に勝てる訳がない。
そもそも勝ち負けなんかではないのだ。
何かが足りないのではなくて、 何も無いのだ。 そこに残されたものは、食べ残しの欠片だけ。
読み漁った文献に少しだけ彼の過去と交差する歴史を見つけて。 まだピアノを弾いていますか? そもそも向こうに音楽なんてあるんですか? でも、あなたがいるところには音が溢れていた気がします。 あたしにはなにも聴こえなかったけれど。
多分、誰も彼を殺めたりなんかしてないし、 あたしだってきっと、それを望んでなかった。 それなのに、何故。
絶望感に打ちひしがれるような顔しながら、あたしは安堵を覚えたのだろう。
救われた気がしたんだ。
もうこれで永遠に彼を失わずに済むと。
たくさんの音と少しの影を残して。
けれども、弱い自分は。 まだ。
ただただ両手を広げることもなく、そこに立ちつくしたまま。 あたしを見下ろしながらこう呟いて。
昔の手帳にはあの時が詰まっている気がして、捨てられないのです。
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