I think so...
Even if there is tomorrow, and there is nothing, nothing changes now.
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2002年09月25日(水) サイレン。

あの人とあたしは似てるかも知れない。
でも決定的に違うって今更だけど気づいたよ。



あの人は惨めな真似なんてしないんだ。
あたしがいくら暴虐的にストイックを決め込んだところで
あの人に勝てる訳がない。




そもそも勝ち負けなんかではないのだ。







何かが足りないのではなくて、
何も無いのだ。
そこに残されたものは、食べ残しの欠片だけ。
















読み漁った文献に少しだけ彼の過去と交差する歴史を見つけて。
まだピアノを弾いていますか?
そもそも向こうに音楽なんてあるんですか?
でも、あなたがいるところには音が溢れていた気がします。
あたしにはなにも聴こえなかったけれど。


多分、誰も彼を殺めたりなんかしてないし、
あたしだってきっと、それを望んでなかった。
それなのに、何故。

絶望感に打ちひしがれるような顔しながら、あたしは安堵を覚えたのだろう。








救われた気がしたんだ。













































もうこれで永遠に彼を失わずに済むと。










































たくさんの音と少しの影を残して。





























けれども、弱い自分は。
まだ。


















ただただ両手を広げることもなく、そこに立ちつくしたまま。
あたしを見下ろしながらこう呟いて。



















昔の手帳にはあの時が詰まっている気がして、捨てられないのです。


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