:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
ぱちんぱちん 弾ける音で爪を切る 綺麗に形を整えます 爪はあたしの顔なのです 爪の先が輝いていれば 新鮮な安堵をたぶん貴方は感じるから 爪の先で まあるい頬を突付きます 優しさと 柔らかさに溢れた真っ赤な頬 どうか 変わらずに居て下さい 夢見心地で触るキーボードとあたしの手の温度差が丁度良く 躍起に願った欲望の対象も やがては冷めてくれるでしょう 絵空事を描いたり 時に苦痛に沈みながら あたしの綺麗な指先は 貴方を癒す為に在るのです 境界線を越えたら はだしで翔けても良いですか どんな願いも雲に溶け 明日の雪と成り得るのなら 其れはどんなに幸福と不幸に塗れた事実なのでしょう あたしの夢は 遠く遠く空に描かれるのです キーンキーン 響く不快な耳鳴りと 汚れてしまった夢の断片 時々取り出し眺めます 耳の中に這う虫はどんなに何かを願っても離れていくとは思えずに 貴方の空を感じて居たいと願うのです 痛みを伴なう耳鳴りで 突飛な嘘を創りましょう 小さな温度に悶えるあたしの答えは今も変わりません あのとき選択した結論が今も続いて居るという事象 時々不安を覚えては すうっといつか消えてしまう 何かを望んだ あの明け方の空をあたしはきっと忘れません あなたと眺めた 朝焼けをあたしはきっと忘れません
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