:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
凍り付いた表情は少し冷たくて その冷たい頬にそっと指先で触れてみたいと思った どんな形に欲望を変換したら君に伝わるんだろう わき目も振らず遠くへ遠くへと願った欲望は 少しずつ何かに変換されるかな あたしは夜の幕に沿ってひっそりと 足音を忍ばせ近づいてく 捨ててしまいたかったもの 片手で掬いあげて抱いたもの どこか君に似通った断片は まだあたしに残っているよ 夜明け前の少し寂しい暗闇が花開く だからまだやめないで 苺の香りがそっとやさしく輪郭を縁どる 毒々しい血色をしたあたしのいくつもの苺は 君に渡すよ 離ればなれになった欠片 合わさったあたしと君だと信じていたのに 個別の個は形を崩さず やがて一人に落ちていく 儚く悲しい暗闇が花開く
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