:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
消毒液の臭いのする清潔なベッド 白いカヴァーに覆われて あたしは白い病人となる 今日も 虚無に襲われて やり場のない悲観を覚えた 明日が 報ってくれるのは 今日の延長にはならない 地下鉄の衛生的な色に似た 青い空が隠れてく どんなに何かを尽くしても 消せない事実と消えない虚構 いつも望んで居たことは 虚無だけ残して 消えていく どんなに言葉を尽くしても あたしはベッドに横たわる 点滴の透明な管 銀色に光る針 やり場のない気持ちだけが 病室中に溢れて泣きたくなる 自由な空気も もう飽きた あたしは何にもなれはしない 哀れまれるだけの それは小さな病人のまま
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