:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
白々しく夜が明けていく よく二人で話した未来の世界は夢になった うつむいたままの横顔が記憶に残っている こんなことになるのならもっと 見つめていればよかった せめて何か残るものがあればよかった 手のひらに感覚すらも残っていない 細切れの出来事がきれいな朝日に溶け 拘りを捨てようと考えていた 二重になった映像はぼやけ 如何なる努力も効を征さぬまま 単純で明快なものの実体を知りたい 今すぐでなくても構わない 青白い月 一月の終わり 死んだ命 点描の証明 高まる心音 赤黒い記憶 愛しい願い 静かな夜 天井の裏側 留守電の伝言 爪先の痛み たわわな枝 忘れたいすべて 冷たい鎖 手のひらの蝶
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