:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
読めない英語の歌詞は適当な鼻歌で誤魔化しながら 今日もまた 歌を歌っている いつからか 音楽ジャンキーになった 何か流れていないと、何か音がないと耳鳴りがして 恐い 原因については 考えた事もなく暮してた 雨の夜 雨音が耳について眠れない 吹きつけてくる強い風に身を任せたまま はるか遠くに消えてみたい 空想の世界を描いても その雨音に風の音にガラスの揺れる音に 気付かないままに 現実に引き戻されていってしまう ぐらぐらするけれど 横たわっているから倒れる事もなく 暴れ出したいけれど 傍に何も無い部屋だから何かを壊す事もなく 咽喉の奥に引っ掛かった叫びを 呑込んではまた吐きそうになる あたしの夢はリアルなだけで面白味の欠片もない 極彩色の世界に居たり 白黒なのに赤い爪だけ際立つような 何処か歪んだ世界の中に あたしはいつも移動している 古い活動写真のような セピア色の画面が眼前に揺れ動く 壊したい衝動は 夢の中でもショートしたまま 壊れたみたいに泣き叫んで 夜中にまた目を覚ます 外ではまだザアザア雨音が続いて居て 痛む目の奥をぐりぐり押さえて 溜め息と一緒に吐き出した 逃げ場が欲しい 躊躇なく逃げこめる そんな場所が
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