:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
耳朶を打つのは雨音 細すぎる手首・腕 不足しすぎているものが多すぎて 躓いても 立ち止まっても 振り返ってもしらんぷり 私のことを見ている人がいて 何かをノートに書き込んでいる 私は欠点を見破られたようで 悲しくなる 後ろめたさも隠すような事情も持たないのに 私は罪を裁かれるかのように 顔を伏せている 集中しているようで その力の破片すらもう捨てている 挙動不振に見回した景色は今動き始めた 汗と煙草と雨の匂いがする いつかも嗅いだことのある匂いだと 知っていてもしらんぷり 意識が断絶している 望んだわけではないのに すでに遠く すべては離れ始めていたのだ
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