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2001年08月17日(金) |
「甲子園」〜何故か、泣けてしまうの |
暑いねぇ。甲子園。熱いよぉ。甲子園。なんてったって、ダイジェストが熱湯甲子園だから。ウソです。熱闘甲子園です。サッカーに押されているとはいえ、やっぱり、高校野球は別物です。 ってね、やっぱり、社会人になると、そうそう、朝からずーっとやってる高校野球を観戦することは難しくなるね。それに、ショックだったのは、片岡健二さんが歌ってらした♪また巡り来る夏の日に、心ふるわす人がいる♪という、名曲がかからなくなったのも、遠ざかった1つの原因かもね、もっちゃんの場合。今年は、開幕2戦目をちらりと見ることが出来た。そして、泣いた。別に、試合見てなかったのに、もっちゃんは泣いていた。 そう、引き続きさだまさしで申し訳ないけど、彼の歌に「甲子園」という、そのままズバリの曲がる。コンサートでもそう聴かなかったんだけど、ここ数年は、夏が近づくと、この曲を歌ってくれる。やっぱり、リクエストが増えるんだって。
今では少なくなったけど、喫茶店にテレビを置いている店があった。一組のカップルが、夏のある日、喫茶店に入ると、そこのテレビは夏の高校野球、準決勝。昨日と同じく、引用しか出来ませんが、この引用部分も、ほんと、曲つきで聴いて欲しい!泣くよ!甲子園に思い入れのある人。
♪喫茶店のテレビでは夏の甲子園♪ 歌はシンプルにこう始まる。続いて、そのカップルが高校野球の映っているテレビをネタに会話する。そして、サビ!
♪ホームラン!と、突然、テレビが叫ぶ♪ 当時のアナウンサーの「叫ぶ」は、最近のアナウンサーより静だと思うが、一瞬にして喫茶店にいる頭が、テレビが見える位置に動くのが想像できる。それぞれの客の気持ちはそれぞれだ。この間、「ミスタームーンライト」で、映画「ゴースト」を逆の立場から見たら、ということを書いたが、この場合もそういう感じかも。続いて ♪また誰かの夢がこわれる音がする♪ と、彼は歌う。
2番のサビ以降がまた素晴らしい。もう、歌詞を書いてるだけで、泣けてくるね。2番の最初は淡々とこう始まる。 ♪青春のドラマですねと解説者♪ しかも、文字だけのニュースが海辺の事故を伝えたりする。カップルの彼は思う。 ♪3000幾つの参加チームの中で、たったの一度も負けないチームはひとつだけ♪ トーナメント制だからね。(その後参加チームが増え、彼の歌は4000幾つの、に変わって、歌われてる) ♪でも多分君は知ってる。敗れて消えたチームも負けた回数はたったの一度だけだって事をね♪
♪「あと一人」と突然テレビが叫ぶ♪ ♪背番号14の白いユニフォームが 彼の青春の最初で 最后の打席に入ったところ♪
実は、後日談のようなものがある。ライナーノーツに記されているのだが、この年、昭和58年。徳島の池田高校は、夏−春−夏の連覇を期待されながら、準決勝で敗れた。そして奇しくも最后のバッタ−は背番号14だった。
一度も勝てなかった。と思うより、負けたのはどのチームも一つ、という、発想の転換のようなものに、当時驚かされた。 そして、今大会。開会式後の2回戦。宇部商の9回。私は突然そこだけ見た。裏の攻撃か表なのかも覚えていない。0−12のスコア。代打が告げられる。背番号16の3年生。ネクストバッターズサークルにいるのも、そしてラストバッターも、代打の背番号10以降の3年生だった。16番の彼がバッターボックスに入ったときから、バカみたいに泣けてきた。それまで、その試合見てないのにだよ。プロならば、たとえ0−12でも、1点を取りにいくだろう。明日につなげるため。しかし、夏の高校野球は特別だ。引退していく彼らのせめてものはなむけに監督は代打を指名したのだろう。 勝たなければ、スポーツは意味がないのかもしれない。でも、決してそれだけじゃないはずだ。「勝たせてやりたかった」サポートする側と、そして青春の最後に夢に見た甲子園のバッターボックスに入る彼らの気持ちを思うと、それを見送る下級生の気持ちを思うと、泣けてくる。捨てたもんじゃないな、というような気持ちにすらなる。 もちろん、ベンチ入りできない多数の選手がいるし、どちらにしても、彼らは甲子園までやってきたのだ。甲子園にたどりついただけで、みんなを誉めてあげたいし、甲子園の切符をとれなかった全ての高校球児たちを誉めたくなる。
いい面ばかりじゃないけどね。スポ根、基本的に、実は、私、嫌いだし。 でも、私の中学時代の夏は、高校野球ばかり見ていた。結構、大阪が強かった事もある。同級生の兄が、ライトのレギュラーで、出たこともある。A高を応援する友達と、B高を応援する私が、「今から始まるねぇ」って、結局試合終了まで電話して一喜一憂したこともあった。(自転車飛ばして、どっちかの家に行けばよかったのにね)その頃の思い出と重なる。自分の歳は、いつか球児と並んで、今では随分越したけど。 校歌が聞けるチームの「ホームラン!」、「あと一人!」は、胸がドキドキと嬉しい。でも、そうじゃない側で聞く、その二つは胸がしめつけられるようで、つらいです。
「甲子園」は、「祈り」と同じ「風のおもかげ」というアルバムの4曲目に入っています。
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