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2001年09月12日(水) |
これは現実だ。〜「最期の夢」という歌〜 |
11日、「ウソコイ」というドラマの最終回を見ていた。ニュース速報が画面の上に入った。「N.Y.のワールドトレードセンターに航空機が激突し、炎上している。」なんですと?しばらくして、ドラマは中断され、映像が入った。2棟のビルのある部分が無残に崩壊し黒煙をあげている。2棟目に2機目が追突する瞬間が映る。炎が、ビルから突き出るように膨れる。映画を観ているようだと思った。とても不謹慎だけれど。信じがたい、現実とは思えない光景だったから。全く信じがたい。 新たなニュースが入るまで、ドラマがわけもわからず始まった。私はチャンネルをそのままにしていた。何が起こったのだろう?しばらくしてニュースに突然切り替わる。煙を上げているのは今度はペンタゴンじゃないか!「これはアメリカに対するテロだと認識し捜査する」ブッシュ大統領が声名を出したとういう。慌てて、NHKに切り替える。そのうちにワールドトレードセンターが、崩れ落ちた。そびえ立っていた、ツインビルが消えてしまった。そして白煙が街に、空に広がる。これは映画でもない。アニメでもない。現実だ。 12日深夜。現在、アメリカ国内で11機の航空機がハイジャックされ4機が行方不明だという。テロに対し、別のテロが動くのではないかと伝えるものもある。暴力に制裁を与えるために暴力をもってすれば、この世界はどうなるのだろう。
ワールドトレードセンターに激突したものの1機は、ボストン発だという。友人に電話をした。留守電。それに乗り合わせる事なんて、まさかないと思うけれど。新たなテロが報じられる。中継放送は燃えるペンタゴン、救助活動、N.Y.の街の人の声、伝え続けている。私は恐ろしくて怖くて。こんなことが起きるなんて。どうしてなのかわからない。そして、どうなっていくのかわからない。不安。それが、更に友人の安否を伴ってしまった。まばたきをするのを忘れそうな、息が止まりそうな、たまらない怖さが。 自分に関係する人の命と、知らない人の命と、命の重さは同じだけれど、その人にも繋がる人がいるのだから、だけど、やはり現実には心配度は、全然違ってくる。どうしよう。メールを送った。ボストン発というだけで、大げさな奴と思われようが、心配なんだからしょうがないじゃない。それに、新たなテロとか言ってるし、あちこちで飛行機落ちてるし。車も爆発してるし。早く返事がきますように。失いたくない大切な友達。しかもこんな卑劣なことにまきこまれるなんて、許せない。許せない。許せない。巻き込まれてしまった人には、そんな事が起こるとは夢にも思わなかったに違いない。自分には明日が必ずあると、大抵の時はわけもなく信じているもの。
「本当に大事なものは目に見えないから 大切な人も失ってから気づくもの」
「やがて時が来て もしも この人生の最期に たった一つだけ望みの 夢をみさせてくれるというなら あなたの夢が見たいと思う きっとあなたに会いたいと思う」
これは、さだまさしさんの「最期の夢」という歌の一部。不安で呆然としながら、この歌が、私の中で鳴っていた。 2000年9月21日に出た「日本架空説」というアルバムのラストに入っている。はじめてコンサートでこの歌を聴いた時、涙がこぼれてきた。会いたい人はたくさんいる。もしも自分の最期を先に知る事が出来たら、私はできるだけたくさんの人に会って、「あなたに会えてよかった。ありがとう。」そう伝えたいと思った。そして安否の知れない友人はそのうちの大切な一人。 この歌は、すごい命題を投げかけていると思った。色々考えた。事故や、天災、急病、「やがて時がきて」というゆるやかにその時を待てない人は、その一瞬に愛しい人の姿を声を、思い描けるのだろうか、そんな事も考えた。でも、今日のこれは、テロリズム。誰にも誰の時を奪う権利なんてないのに。どうして?
「私はどんな夢が見たいと 願うのだろうか もしもその夢で私の生きた意味が解るとしたら」
一生を懸けた質問になる。さださんもライナーノートに書いていた。その一生を、テロなんかに奪われていいわけがない。事故だって、天災だって、病気だって許せないのに。一人でもたくさんの命が無事でありますように、そしてもうこれ以上やめてください。
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