ドラマ!ドラマ!ドラマ!
DiaryINDEXpastwill


2001年09月24日(月) 世にも素敵なネバーエンディングストーリー

 ねたばれってます。大阪公演終了。東京公演これから。意表をつかれたい方は、読まない方がいいです。興味がない方、もともと読まないか(涙)。面白そうだけど、どうしよう、ねたばれ聞いて、あとで行きたくなるかも?とか思って@悩み、の方、読んでみる?上手く書けないだろうけど、私はとっても面白かったよ。問題は、関西受けしたけど、関東はどうかな?っていうのと、高田聖子さんは、あんなべたべた、こてこての関西弁を、東京公演でも話すのかな?演出、変えないよね?

 劇団☆新感線の看板女優、高田聖子がはじめた「月影十番勝負」。今回六番目。今までは劇団☆新感線の作家、演出家と組んでいたので、せっかく劇団と離れた活動なのにもったいないんじゃないの?みたいなことで、外部、つまり、ハイレグ総代河原雅彦に作、演出、出演も+でってことで、このようになった次第。・・・らしい。というのも、お間抜けな話、今までの五番、知らなかったのさ・・・不覚である。

 高田聖子さんというのは、「ナースのお仕事3」、「ビューティ7」、「おやじ探偵」など、テレビのレギュラーも多いので、舞台を観ない方もご存知では?ほら、あの、サンドラ・ブロック似の女優さんです。

 
 このね、「世にも素敵なネバーエンディングストーリー」これ、タイトルだけで、もってかれちゃいますね。映画「ネバーエンディングストーリー」のテーマ曲が、頭の中でわけもなく流れたりしてね。実はこれは、「奇跡の人」をベースに書かれてるんだけれど、いやはや、まちゃぴこの手にかかると「奇跡の人」も、こうなるか?!そして、高田聖子が演じると、アニー・サリバンもあぁなるか?!驚きの中、しかもヘレン・ケラーは、木野花。7歳の木野さんが見れるとは・・・!ピー音、入りまくりのセリフもありありの中、脚本というか、演出のとんでもなさに笑わされ、おかしくて、でも、やがて哀しき・・・、感動もしっかりあったりして・・・ラストは笑いで終ります。

 「奇跡の人」昔、読んだけど、クライマックスの「Water」しか覚えてない。
奇跡は起きたのか?奇跡のその後は、どうだったんだ?そんなこんなで、「世にも素敵な〜」は、アニー・サリバンが、アニー・タカダンへ。ヘレン・ケラーがキノー・ハナーへ(そのまんまやん)兄いたの?キノー・マチャーがまちゃぴこ。そして、召使いにキシリン(岸潤一郎)。タカダン先生を商売の道へ引きづり込む(?)行商人にダンゴメス(竹田団吾)こんな5人で演じられるのです。

 まず、スタート。BGM(リンダちゃん?)の中、あばれるハナーと、技、かけてでも押さえるタカダン先生。のち、一人タカダン先生の独壇場。登場するなり、関西弁で、「もうあのくそがきにはまいるで、ほんま。盲学校を卒業して、やっとありつけた職やさかい、それにこのうち金持ちやしね、辞めたないけどな。、生傷たえへんし、どないせーちゅうねん」サリバン先生とは大違い。手をこまねいているわけ。全然成長を見せない、ハナー。両親は、タカダン先生を解雇しようとする。突然、標準語で「教育者として迷っています」殊勝な事を言い出すタカダン。タカダンに気のあるマチャーのおかげで、ひとまず首は逃れる。

 って、え?!え?!登場人物以上5名だったよね?両親て?びっくりしまっせ、ほんま。こんなこと、まちゃぴこ、いつ思いつくんでしょうね。なんと、テーブルにマネキン二体。スピーカーがついている。父の声は池田成志?まじ?うそ。なるしーより、カッコよく聞こえる・・・。

このマネキンとの会話がやたらうまい。問題をつきつけられると黙り込む。「こういう時だけ、ムセイブツになるなよ!」とか、「うるさあい!」って、ボリューム下げられりゃ、マチャーに上げてもらって「どうなる事かと思ったよ。」「目を見て話しましょ」と、テーブルと背中向きに異動させられ、その後放置された夫婦の会話「なんか、位置が微妙ねぇ・・・」「微妙だね・・・でも、自力ではね。」面白すぎる。「そろそろ部屋へ戻りましょう。お腹一杯みたいだし」「誰が?」「お客・・・」

 後、見逃せないのは、マチャーの登場シーン。なんだ?あの衣装は?あのヘアスタイルは?何着ても、似合いはるねぇ。マチャーは、こそこそと出入りし始めるダンゴメスにやきもちを焼く。彼にはタカダン先生は関西弁で話すからだ。エンディング近く。大からくりが暴露されようとしている時、マチャーはのん気にも、開き直って関西弁で話すタカダン先生に「やっと、関西弁で話し掛けてくれましたね?」そして、ここを出なくてもいい、「嫁に来ないか?」返された言葉は「それ、脅迫やん」

 つまり、「Water」以来、ハナーは、一言も何も覚えていなかったのだ。途中「じっちゃんの名にかけて」って、セリフも出てきたんだけど(金田一少年の事件簿ね)実は、タカダン先生が、取り寄せた、いっこく堂の腹話術本で、ずっと、二人分、話していたのですよ。そりゃ、のどにねぎ巻きたくなるほど、疲れるわな。(これって、「名探偵コナン」ヒント?あぁ、総代に聞きたかった。)だって、そこそこにしとけばよかったのに、進化しつづけるハナーは、家族には内緒でダンゴメスの手配でコンサートまでやってたんだから。期待に答えようとして、何も成果が上がらずにいるタカダン先生。しかし、それよりもやっぱり、金に目が眩んだタカダン先生なのであった。ミラクルなんて、そう簡単に起きないからミラクルなのだ。

 ラストはね、「お金の価値を教える」って、自分が色々忙しくなったから、召使いのキシリンを友達として、接するようにってタカダン先生が、「あなたの勉強も見てあげるから」と、「フリをするだけでいいのよ」と、しむけた事が結実する。病気の父のところへの暇ももらえなかった、手紙も届けてもらえなかった、父の死の手紙も、タカダン先生はウソを言った。絶望して、出て行こうとするキシリンを、呼び止めたのは他でもないハナーだった!!ミラクルは起こるべくして起きた!

 って、感動で終ると思いきや、「これでまたひとかせぎできるなぁ」っていう、こりないタカダン先生のセリフで終る。この人にミラクルはもう起きそうにない?…。

 あとのポイント、小さいスクリーンに、暗転の時、時間経過やその間の物語が、活字で写されるんだけど、これがまたまちゃぴこ語りで、笑える。それから、いーーーーーータイミングの暗転で「これから10分間の休憩に入ります」って、木野さんのアナウンス。間髪いれず、ウソってわかるんだけど、開演前のお知らせが木野さんだったから、だまされた人多し!!(うちもです)
 場面転換代わりに、意味なくマチャーとダンゴメス加わっての、ダンスシーン入ったり(音楽、鳴ってるよ今も)、相変わらずまちゃぴこはオーバーアクションで、それを聖子さん、真似したり。主役なんだから、仕方ないんだけど、「私はでずっぱりやねんぞー」と叫んで、ハケル聖子さん。最初から台本にあったのか、稽古中に加わったのか、リアルだった。

 世にも素敵なメンツで世にもマレかもしれない、どこまでいくねん!という物語を見せていただきました。役者さんたちは、お疲れだったでしょう。でも、とっても楽しかった。


もっちゃん |M@IL( ^-^)_ヲタ""日常こんな劇場( ^-^)_旦""

My追加