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2001年09月28日(金) 「ウソコイ」鴻上さん的に、どうだったのかしら?

 最初のオープニングタイトル見るまで、第三舞台主催の鴻上尚史の企画とは、思いもよらなかった。しかも、探偵役でご出演とは?!

 フェイ・ウォンのタイトル曲、「セパレイト・ウェイズ」(あれ?ジャーニーにこういうタイトルの曲なかったっけ?ま、いいけど)これ、すごく素敵。サビ前で♪チャララ・チャララ〜♪とピアノが入るあたりのアレンジがまた素敵。フェイちゃんの声が、いいんだけど。あとね、オープニングの絵、構成、結構よかったと思います。最近好きなのは「眠れる森」「白い約束」「LOVE STORY」でしたが、「ウソコイ」も入れておきましょう。キレイだとおもうんだけど、どう?

 最初はね、役者ね。いつものもっちゃんパターン。生瀬勝久〜!おお、木野花さん出てるの?仲間由紀恵ちゃん、声といい、好きなのよ。え?パパ役、布施明?おやおや、中村俊介くんが本郷タケシってえ役名?正義の味方とか言ってるよ。あらあら、渋い役どころが多い、大杉漣さんが、デザイナーなのに、ちょっとダサダサ。・・・笑えるツボは揃ってるんだけどなぁ。

 なんでなんだろう。例えば、字にすると寒いけど、偽装結婚がばれてフェイちゃんは、逮捕されるの。で、はめられた中井貴一は、このまま強制送還されれば、晴れて由紀恵ちゃんと婚姻届出せると思ってるのね。(かなり、この時点では、フェイちゃんに情が移ってるから、心配ではあるんだけど)ところが、逆に、区役所的に言うと、強制送還されちゃったら、ずっと離婚届が提出されないので、離婚は成立しない!と説明するの。区役所職員生瀬さんが。で、画面の左手前にいるのね。で、奥にいる中井と中村に説明するのよ。二人は、わからん・・・なのね。「わからんやっちゃなー」と「当事者不在で、ウンタラカタラ」ともう一度説明するんだけど、やっぱ、わからん。そこへ、ぽそっと、中村が「ほうじ茶・・・?」この時の生瀬の絶妙なタイミングでの微妙な落胆の表情、もう、いいーーーーーーー!

 こんな感じで、要所、要所、かなり面白いんだけどね。ありえないような、入国管理官とか・・・。思うに、なんか、つくりが舞台向きなのかなぁ、とか、勝手に舞台好きだからか、思った。これは、最終的に「嘘からでた真」になるんだけど、「嘘」っていうか、成り行きで巻き込まれて、なんだか、最初に正直に話しとけば全て丸く収まったかもしれないのに、まわりの入れ知恵や、本人も、大切な誰かを傷つけたくなくて、じゃ、彼女の耳に入る前にかたづけてしまえば、もとのさや、すべてうまくいくんじゃない?わざわざ心配かけなくてすむんじゃない?一応、善意から始まるんだけど、ごまかすのね。最初のごまかしが、「嘘」になり、「嘘」をかくすためにまた「嘘」を重ね。見てるこっちは、そのあたふたや、おたおた、きゃー、もうこれはばれるでしょ?いつどうやって、どう収まるの?が、楽しくて見てるんだけど、1クールもので、このネタでいくには、長すぎたのでは?

 せっかくの面白いシーンや、ぐっとくるセリフもなんだか「またかよ」になっちゃうっていうか、舞台だと長くて3時間だから、観客もろともまるめこまれてしまうんだけど、1クールドラマだと、無理が出てくる。本人達が真剣に考えてるからこそ、コメディとして笑えるんだけど、時間があるわけで、(もちろん1クールドラマでも、短い期間の物語ってのもありえるけど)「本気で解決しようと真剣に考えてる?」とかって思ってしまう。だから、なんかもったいなかったなぁ、と思う。

 で、気になってるのは、実は由紀恵ちゃんが子供の頃山で迷子になったの。それを助けたのが、当時、山岳部だった(もう写真家だったかな?)の中井。最初二人はそのことを知らずに、結婚までの交際となるんだけど。由紀恵パパは知ってたのかな?カレがそうって。で、そのことを由紀恵ちゃんも途中で知るのかな?いくら、フェイを以前から知っている友達のように思っても、やっぱり、まだ好きな相手をあの笑顔で(それもウソなんだけど)見送れない。自分と暮らす事は山の夕陽の写真を撮りたい中井の夢を奪う事になる。それも気にしていただろう。同じように、デザイナーになりたいという夢を持つフェイを応援したくなる中井の気持ちもわかるだろう。自分にもフラワーアレンジメントという夢を見つけたし。でも。最後にフェイに送った手紙は「あきらさん(中井)が、迷子になってるの、見つけてあげて」だったしな。で、軽装な、フェイが最後に山にいる中井を見つけてエンド。

 あと、ナゾの探偵、鴻上さんは、ラスト、山のシーンで中井と同じ服を着て現れる。それまでもフッと現れて、ふと消えるから、なんかあるな、と思ったけど。自分の夢をないものとだまそうとしてる、自分の分身だった、ってことなのかな。(だまさなくても、由紀恵ちゃんともやっていけたとも思うけど)この辺も、鴻上色、強し!だけど、1クールドラマでは、生かしきれなかったか?惜しい。

 この気持ちの、うさうさは、10年間第三舞台封印公演「ファントム・ペイン」を観て、はらすしかないか?(でも、第三舞台のオリジナルとしては7年目なのよね。今までも、封印してたも同然?)封印といっても鴻上さんは、プロデュース公演を自分の脚本、演出でやっていくし、役者さん達は既に、色々客演経験豊富だからね。心配ない状態だけど、あぁ、「ファントム・ペイン」大阪初日、もうすぐですよ!!もっちゃん?当然、ゲット済みさ!


もっちゃん |M@IL( ^-^)_ヲタ""日常こんな劇場( ^-^)_旦""

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