解放区

2014年03月14日(金) STAP細胞のある意味さらに衝撃

もうほとんど結論は出てしまったのでここに記す必要もないような気がするが、自分が何を考えていたのかだけは残しておこうと思う。


STAP細胞の一報が出た時の驚きは前に記した。やはり理系で医学系であるかぎり、興味はあるのだ。そしてこれが臨床応用される夢をてめえも見た。

しばらくして、画像が盗用? というか使いまわされているのではないかという疑惑が出てきた。サイエンスのことなど何も分からない妹に「どういうことなん?」と聞かれたが、「論文としての完成度とSTAP細胞の存在は別。前者に関してはあまり興味はなく、後者に関しては7:3の割合で信じている」と答えた。

さらに大学院の博士論文の問題なども出てきたが、正直どうでもよかった。STAP細胞が実存すれば。


さて、ここで一回問題を整理しておいた方がよいと思う。

1.論文が剽窃されているか?
2.STAP細胞は存在するか?

この二点を混同している人が多いと思う。正直な話、専門外の人間は前者を主に追求するだろう。そして専門が近い人間は、むしろ後者に興味があるのだと思う。

1.についてはこの時点でほぼ決着が付いてしまった。

2.に関しては、てめえはある程度信じていた。おそらく、発表を急いだあまり勇み足をしてしまったのではないか(勇み足どころではないのは現時点でははっきりしてしまったが)と考えていた。

これが完全に裏返ったのは、3/5の理研のプロトコール発表においてである。「T細胞受容体の再構成はなかった」! ということは、STAP細胞はT細胞由来ではないということ。つまり、STAP細胞自体が存在しないということを認めたのとほぼイコールである。

T細胞受容体の再構成については医学部レベルで習う知識である。免疫の基本で、これを発見したのが利根川さんであった。厳密にはB細胞でノーベル賞を取ったのであるが、ほぼ同じ話である。てめえも免疫については興味があったので、珍しく学生の時にまじめに勉強した分野でもある。


これがなかったということは、T細胞由来ではないということ。考えてみると、T細胞ってすげえ分化した細胞であり、そこから幹細胞ができるなんてありえないレベル。なので世界中が驚愕したのだ。


剽窃については散々取り上げられているのでここでは扱わないが、現時点での情報を総合すると、これは彼女の問題というよりは早稲田大学が抱える構造的な問題だと思う。

早稲田大学の理工系におけるコピペ文化について

たぶん彼女はまともな教育を受けて来なかったのだろう。博士論文がコピペばかりなのは驚愕するが、問題はそれを通した大学側にある。正直な話、これは早稲田の理工学部の存在意義にかかわる問題で、こんな大学潰した方がよい。

コピペで博士号をとれる環境で育ってしまった彼女。理研の共同研究者はまともな人が多いが、まさかnature論文をコピペで作るなんて予想もしなかったのだろう。性善説で生きてきた人、捏造なんて頭の片隅にもない人は特にそうだ。

ではなぜ、そんなことが起きたのか。この辺は徹底的に調べてほしいと思うが、政治的な理由で彼女だけが処分され終わりになる気がする。ただし今回の問題はネットがあったからこそ燃え上がったのだし、そういった理由で予想もしない方向に処分が流れる可能性はあるかと思う。


今後まともな方向に話が進めば、小保方さんは解雇。その後どうなるのだろうか? 笹井さんも本来であれば主犯なので解雇レベルだが、政治的な力学が働き研究者としては残るだろう。というか、むしろ彼は政治的に生き残る道を力ずくでつくるだろう。ほかの研究はまともな人なので、この件で彼をつぶすのは適当ではないと考える人たちにおり生き残るだろう。噂によると笹井さんは小保方さんにぞっこんで、小保方さんはうんざりしていたということだが、その辺の力学がどのように今後に作用するのだろうか、まあどうでもいいわ。


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