Sun Set Days
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今日は仕事場でみんなでおみやげを食べる。 福岡みやげ。 「博多通りもん」というやつ 小冊子に書いてある文章をひもとくと、
「しっとり」として甘さをおさえ 練り上げられた”しろ餡”を 懐かしいミルクの香りの皮で 優しく包んで焼き上げました。 口あたりがやわらかく 舌溶けがまろやかな 博多風おまんじゅうです。
と書かれてある。
おいしそう。 実際おいしかったし。
そしてちなみに、第40回のモンドセレクション金賞を受賞しているとも書かれている。
モンドセレクション。 昔からモンドセレクション受賞のお菓子はやたらとたくさんあるような気がするのだけれど、一体どんな賞なんだろう。 「菓子・食品世界コンテスト」という名前くらいしかわからない。 誰が審査員なんだろう? とか思ってみたり。
でもまあ、食べた人がおいしいと感じるかどうかの話なので、おいしかったのだけれど。 あと、思ったのが引用していて「おまんじゅう」という言葉にものすごく久しぶりにふれたかもしれない、ということ。
おまんじゅう。
なんだか、懐かしいし地味かもしれなくても、そこには幸福感がつまっているようなイメージがある。しかも、束の間の幸せではなくて、もっと安定的に継続的に続くような幸福のイメージだ。
さて、現代の日本人が失ってしまったものは、たとえて言うのならばおまんじゅうが象徴するようなものなんじゃないだろうか。 殺伐とした現代社会に、人々は日々抱えきれないほどたくさんのストレスのなかで生きている。 いつしか、おまんじゅうのことをみんなが忘れてしまった。 だからこそいま、「おまんじゅう大作戦」を決行しなければいけないのだろう。
そう、おまんじゅう大作戦を。
作戦は簡単だ。 おまんじゅうを大人買いして、会社の同僚の机の上に、学校の友達の机の中に、そのおまんじゅうを置いておくだけ。 もちろん、ただ置いておいても怪しまれるだろうから「おみやげです」と名前を書いたメモも残しておいて。 そうしたらみんなもちろんおまんじゅうを食べるだろう。「おっ、おみやげか」とか呟いて。 そうしたらもちろん頬張るだろう。 大きな口を開けるだろう。大きく口をあけるのなんて実はずいぶんとひさしぶりなのにそれには気がつかないまま。 そして、頬張ったおまんじゅうをかんでいるうちに、知らず知らずのうちに笑顔になる。 もぐもぐ食べるという行為は口だけで食べるのと違って顔の筋肉をつかうから、表情からかたさがとれる。 それが笑顔に繋がってくる。 さらにさらに、おまんじゅうは甘いから、理論的にも疲れが癒されるわけだし。
たったそれだけのことで、ちょっとだけオフィスから、教室から、とげとげしさが遠ざかる。 なんとなく、肩の力が抜けてリラックスできる。 それがおまんじゅう大作戦。
ケーキはおいしいけれど、今回の作戦には向かない。 こういう作戦にはやっぱりおまんじゅうが適任だ。
そうそう、ちゃんとお茶も用意しておかなくちゃ。 とびきり熱いやつをね。
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……僕はいつもこんなことを考えていると思われているのかもしれないよなとふと思った。 毎日このDaysを読んでくれている人にとっては、Daysを読むたびにこの人はまたサザエさんのことを考えているよとか(しかも今度は波平かよ、とか)、懲りずにまたモンブランを食べる気だよとか、そういうふうに思っているのだろうな。 まあ、書いてある通りなので、申し開きもできないのだけれど。
そうそう、余談だけれど全国のお土産って結構似ているものが多い。 今日は疲れているので(まだ持ち帰りの仕事があるのだ。このDaysを書き終わったらコンビニに栄養ドリンクを買いに行ってくる予定)、突っ込んで書くことはできないのだけれど、たとえば仙台の銘菓「萩の月」は、その亜流というか同じような外観、味のおみやげがかなりの地域にある。レーズンバターの入っているお菓子だってそうだし、まあ仕方がないところはあるのだけれど、ちょっとうーんとか思う。 それから僕の大好きなおみやげお菓子ベスト5に入る「八つ橋」に関しても、京都に行くと「元祖」だとか「本家」だとかそういう旗がずっと続いていてしばらく歩いていると混乱してしまう。マンガでよくあるような、頭の上に「?」がたくさん浮かんだ状態になってしまうのだ。 だって、「元祖」と「本家」って、どちらがより本流なのかなんてわからないし、哲学の命題をつきつけられているような気がしてしまうよ。
ちなみに、新しくなった京都駅はかなり好きな駅のひとつ。 おもしろくてデジカメでもたくさん写真をとってしまったし。 長くて大きな階段がいかしているし、昇りきった先の景色も素晴らしくて。 懐かしいな。 年があけたら、最後に訪れてから2年くらいになるんだ。
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お知らせ
最近はJanetをよく聴いています。 まだ気が早いというのはもちろんよくわかってはいるのだけれど。
今日はアルバム『The Velvet Rope』を。
「Together Again」「EveryTime」「Special」「Got 'Til It's Gone」などが個人的にはお気に入り。 たのしみたのしみ。 そう思うだけで日々を乗り切れるのだからやっぱり単純だ。
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