Sun Set Days
DiaryINDEX|past|will
今日、16時過ぎに、仕事で移動しなければならなくて、ゆりかもめに乗っていた。新橋から有明まで、お台場をぐるっと回る路線だ。 エスカレーターに乗っているときも、切符を買っているときにも、あれ? と思っていたのだけれど、とにかくやたらとカップルが多かった。 そうか、と思う。今日は土曜日だししかも3連休だし、さらにクリスマス前だし、イルミネーションだし。極めつけは、夕暮れ時だし。もうカップルを引き寄せるパワーのようなものがあれば限りなくMAXに近いということができる。 ということで、狭いゆりかもめの車両の中は、カップル率が50%を超えるくらいに。
それはともかく、窓からの景色はかなり美しかった。 夕暮れ時で、街に近いほうの空がオレンジ色に染まり、その上空は夜の青い闇。その境目がものすごく淡くて、微妙に溶け合っているように見えるのだ。林立する高層ビル群は、暗い影の部分と明かりがついている部分のコントラストが鮮やかで、その合間には夕方の東京タワーが見えている。もちろん、いま時期夕方から夜の東京タワーを見てしまうと『東京タワー』のことを思い出してしまうのはお約束だ。あの小説を読んだ人で東京近郊にいる人は、東京タワーを見るたびにあの恋人たちのことを思い返してしまうのだろう。 ゆりかもめはゆっくりとカーブを繰り返し、最初左側の窓に見えていた景色が、いつの間にかぐるっと右側の景色に変わったりしている。そのたびに夕方は夜に近付いていて、あの大観覧車にも近付き、フジテレビもレインボーブリッジも見える。途中に今年オープンした科学館みたいな建物があって、そこにはぜひ一度行ってみたいなと思ってみたり。
そして、ふと気がつくと、遠くに見えるビル群がまるで巨大な影絵のように見えるのだ。
船の科学館(『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』を思い出す)駅からは、ちょうど遠くに観覧車が横から見えた。大きな円を描く観覧車も、横から見ると当たり前だけれど一本の鮮やかな線になる。 ゆりかもめの車内で写真を撮っている人がいたけれど、それにも納得。クリスマスのお台場は、本当に見所がたくさんあるところなのだろうなと思う。 そして、夕方はやっぱり美しいよなと思う。それが都会でも地方でもどこでもだ。変わり目の時間の持つわずかな時間であることとか、すぐに消えてしまうということが、それをまたより引き立てているのかもしれない。
駅から降りると、とても寒かった。臨海地域だから、潮風がそのまま吹きつけてくるのだ。 そしてそのときには、夕方はもう本当にごくわずかなところを残して、終わろうとしていたのだけれど。
―――――――――
お知らせ
いまの時期のお台場は、一人では遊びに行くにはちょっと気合が必要ですね(まあ、今日は仕事で、でしたが)。
|