Sun Set Days
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2002年04月07日(日) 辞書のある部屋

 現在、8日の午前1時45分。
 今日(厳密に言うともちろん昨日)は出勤で、気が付くと仕事場で0時を超えていて、同僚の車で送ってもらって部屋に帰ってきたときには1時を過ぎていた。
 部屋の中でまずCDをかけて(今日はCharaの『Madrigal』をかけている)、エアコンの暖房を入れて(深夜はまだ少し寒いのだ)、着替えて、コンビニで買ってきたサントリーの「リピュア」という新発売のお茶を飲む。
 コンビニにはしょっちゅう行っているので、新製品には自然と詳しくなる。
 お茶なんか新しい物が出るたびに飲んでいるような気がする。
 この「リピュア」はおいしい。ペットボトルに書かれている紹介文を引用すると、


 リピュア/RE-PURE/もういちど、なんどでも、ピュアになること。/今の環境を生きる人の「カラダの中」。/すっきり澄んだ味わい。/カラダの中が、スーッときれいに流れるかんじ。/


 となっている。様々な原料から成り立っているらしく、それがイラストつきで紹介されている。


 大麦
 ガルシニア
 げんまい
 あしたば
 くこ
 ウコン
 はとむぎ
 ハブ茶
 さんざし
 どくだみ
 ジャスミン


 数えてみると、これだけの種類が描かれている。これはいいかもとかちょっと思う。
 けれども、この中で気に入った「あしたば」を僕のよく使っている辞書(集英社『国語辞典』)で調べても載っていなかった。
 こりずに、次に気になった「さんざし」を引いてみる。


 さんざし【山査子】
 バラ科の落葉低木。春、ウメに似た五弁の白い花をつけ、枝に鋭いとげがある。庭園木。実は薬用。中国原産。


 言葉は好きな響きなのだけれど、漢字はそうでもないかなと思う。そうして、もうひとつ「ガルシニア」を引いてみる。
 ……載っていなかった。今日の辞書3本勝負は1勝2敗みたいだ。残念。

 まあ、載っている載っていないはあるにしても、基本的に辞書は好きだ。
 本を読んでいるときなんかには、リズムが変わってしまうのがいやなのでほとんど引いたりはしないのだけれど、後で折りたたんだページを読み返す際に気になったときには引くようにしている。そんなときには新たな発見があったりするので、おもしろいとは思う。ただし、日々の暮らしの中で自然の情景に目を留める機会がともすると失われがちであるように、辞書を引いたりしておもしろいと思えたりするような時間も、同じように失われがちであるのかもしれない。
 けれども、日々の中に気付きを少しでも増やすためにはたとえば辞書だったら、目に付く場所に、引きやすい場所に用意しておくのを忘れてはいけないのだろうなと思う。
 あ、辞書を引いて調べようかなと思ってそれから辞書を探すような状況なら、面倒だと思ってしまって、たぶんそういう気持ちも霧散してしまうだろうし。
 ただ、すぐそこにたとえば手を伸ばせば辞書があるのであれば、ちょっと引いてみようという気にもなってくるだろうし。
 でもおそらく、普通は辞書はよく目に入るところには置かないような気はする。
 でもそれを置いてみるだけで、もしかするとちょっとだけ変わるのかもしれない。
 ということで、僕はいまの部屋に暮らしはじめて少ししてから、辞書はダイニングテーブルの置いてある部屋の本棚の取り出しやすい場所に置いてある(入れてあるのではなくて、本当にただ横にして置いてあるのだ)。
 正直に告白すると、Daysを書く際にも、「ニュアンスがどうだろう?」と思われるような言葉を使用するときにはたまに辞書を引いて確認していたりもする。
 辞書はいいと思う。
 役に立つし、何よりも安定しているような気がするし。
 たとえば友人に何かの悩み事を相談する際でも、精神的に安定している(だろう)人を選んでしまうことはあると思う。
 そういう友人みたいとでも言えばいいのだろうか。
 辞書は無口だけれど実は知識も経験も豊富で、妙な説得力を持っているというようなイメージがある。
 引き出しは多そう、という感じ。
 そして、辞書はやっぱり使い慣れたものがお気に入りになることが多いのだろうなとも思う。
 僕の辞書も93年の初版のままだし。
 いまだに、(「あしたば」も「ガルシニア」も載っていないけれど)現役で活躍してくれているし。


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 お知らせ

 ここまで書くのに、大体約30分です。


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