2003年01月16日(木) |
もちるに見る破滅願望 |
今日、何気に「本気のしるし」by星里もちるを読んでみた。
で、結論から言うとボクは破滅したいのだ。 ビックリするくらい徹底的に。 もう、まっとうな社会人としては生活できないくらいに。
破滅とはすなわち解体。 凡庸な一般に埋もれてしまうような自分の解体。 波風の立たない平凡な日々の解体。
そして、解体を経験したの後に訪れるのは再生の喜び。 新たに生まれいずる喜び。 誕生の歓喜。 それは至上の快感。
もちるの魅力は、それを一般に理解できる範囲内で行っている点である。 つまり、彼のマンガの中で主人公は、社会的な生活を送りながらも解体と再生を行っているのである。 社会の外へ向かうことなく解体と再生を行う。 社会の中に納まりつつ、その中で「波風たてずに暮らしている自分」という枠のみを解体し、そこから恋に動じたり揉め事に足を踏み込んでしまうような新たな自分を再生する。 だから、共感を得るのだ。 それは現実性の高い解体と再生である。 実際にありそうな、誰にでも出来そうな、それが彼の魅力なのだろう。
そこで、ボクは自分の生活を振り返ってみる。 ボクはおそらく、破滅と凡庸の境界を漂っているのではないだろうか。 生活の全てが普通の生活なわけではない。 けれど、決して決定的に破綻した生活をしているわけでもない。 ボクは必ず、生活が破綻しないように保険をかけている。 ボクはこの保険をしくじった事がないように思う。 時に破綻しつつも、必ず正常に戻れる範囲での破綻でしかない。
ボクはもっと決定的に破綻したいのか、あるいはこの境界線上の浮遊を楽しんでいるのだろうか、自分では判断がつかない。
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