amatelasuの日記

2006年08月18日(金) 不快なものよ、去れ!(5周年記念特別掲載)

久々に吐露系日記。(at AM3:20)
寝苦しく寝付けなかったので、ぐるぐると想い出を転がしていたら、結論として不快感という単語に行き着きました。

 ミサトさん風に言うと「他人の顔色ばかりうかがって」いるような子供だった中学時代、根暗なオタクを地でいってた高校時代を経て、大学生になってついに恋愛に目覚めちゃった僕。
 中学生並みに無知で、無駄に成長した自尊心が邪魔をして、結局は惨敗だったわけですが、それでも今になって思い返してみれば、トラウマになるほど大袈裟なことでもなく、まあありふれたブサイクな恋愛だったのだろうと思うわけです。
 ただ、一つだけどうしても心の中に残っていたのは「ストーカーっぽくて困ってるんです」と言わせてしまったらしい事。それだけは忘れられないし、忘れちゃいけないと呪いをかけていたわけです。

 社会には暗黙のルールというものがあって、それを乱す者は不快感の表明をもって排除されていくのです。だから、社会で生きる以上は周囲の人たちに不快感を与えてはいけません。
 つまり、「ストーカーっぽい」というのは存在そのものが不快であるという表明であって、そうなると解決の手段は何らかの方法を用いて、居なかった事にしてしまうほかありません。
 望まない侵入は相手に多大な違和感を与え、その違和感は不快感に直結します。だから、僕は相手が望まないのに侵入してはいけないのです。
 想いが深い分だけ踏み込む歩幅が大きくなってしまう。逆に言えば、さして想ってもいない相手なら、あまり踏み込まないぶん、相手も不快感を感じないんじゃないのか?
 でも、それは自分の存在が否定される痛みを避けたいがための免罪符でした。結局、僕は中途半端に接して不快感を与えただけだと思います。でも、あの時は立場的に僕がマジョリティに属していたので、余計に人としてあるまじき行いだったと思います。

 一対一での距離の取り方がわからないまま、数年間が過ぎて、もうそろそろ普通の恋愛をしても大丈夫なんじゃないんだろうかと思い始めた頃、やっぱり僕は過ちを犯すわけです。
 バイト先で何となく話が合った子がいました。二人で食事をしに行く約束をしたり、「これからなにかあったらいいなあ」と何となく思っていたのですが、案の定というか「しつこくされて困ってるんです」と相談された、と人づてに知りました。
 不快感の原因は僕なので、去るべきは僕だったわけです。

 その頃からでしょうか、僕が原因で発生する不快感は100%除去していかなければならないと思うようになりました。僕が気ままに振舞うことによって、こんなにも不快感が発生してしまう。それはあまりにも思慮がなさ過ぎると思うのです。
 理想としては僕が存在しなければ、僕が原因となる不快感は発生しません。でも、すでに僕は存在してしまっている。どんなに不要であっても、存在が消失すると世界にストレスが発生し、ストレスが生まれれば当然に不快感を抱く人が生じるはずです。
 ですから、僕は死んではいけません。
 僕は生きて、僕が原因で不快感が発生するのを阻止しなければなりません。僕が原因で発生する不快感の責任は僕にあるわけですから、可能な限り発生を阻止しつつ、できるなら全ての不快感に責任を取らなければならないのです。
 それが出来るならどんなに楽だろうかと思わずには居れません。全ての不快感の責任を取るなんて、下手をすれば人間が壊れてしまうような事かもしれませんが、でも、それが出来れば少なくとも生まれてきた後悔はなくなるでしょう。世界に対して僕が生きている事を謝らなくてすむでしょう。
 でも、そんなことは僕の能力では実現できなくて。しかも、「そんなに俺が悪いのか?」とチェッカーズばりに怒りがわいてくるわけで。それが正しい抗議なのか若さゆえの反発なのか。若さゆえの反発ならば、それは僕が悪いので責任を取らなければならない。じゃあ、どうやって責任を取れば良いのでしょうか?
 それはともかく、とにかく怒りと謝罪が自己内アンビバレンツなわけです。


 こんなだから、真っ直ぐに頑張ろうとしている子を見ると憧れるわけです。先日もラストエグザイルを見ながら嗚咽が出るほど泣いてしまったし、高校野球を見てても時々泣きそうになる。
 それにサークルとかでがんばってる子達も見てて楽しい。幸せをわけてもらえるような気がする。特にサークルは不快感さえもある程度は許容してくれるような気がして、とても気が楽なのです。
 でも、だからこそ愛でる対象でなくてはならないと胸に刻むのです。踏み込んだら壊れてしまうから、あそこはもう僕が中心まで入れる場所じゃないから、だから外から眺めて愛でるだけに留めておかないとダメなんです。
 賢明な読者なら、なんで僕がわざわざこんな事を書くのかわかると思いますが。

 そんなこんなで、今回の日記を5周年記念としたいと思います。


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