夕暮塔...夕暮

 

 

流星は - 2002年08月14日(水)

流星はゆうべのことよ この空を夜間飛行で悠然とゆけ



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エアコンを付けっぱなしで眠ってしまい、早朝に目覚めた。身体が冷えている。昨日夜遅くに庭に放したうさぎの事を思い出して下へ降りていくと、両親がゴルフウェアに着替えて出掛ける準備をしている。雨だというのに、中止にはならないらしい。
期待に反して、ケージの中は空っぽだった。しかも雨でかなり気温が低い、昔のうさぎ達と違ってあの子はずっと室内飼いで育てているから、雨になんてあたったことはない筈だ。じわじわと不安になってきて、傘を開いてパジャマのまま庭に出た。「この間は、墓所のあたりにじっとしてたって聞いたんだけどな」と、追ってきた父が言う。2人で屋敷墓の周りをじっくり探すが、見つからない。困った、もしかして凄く遠くまで行ってしまったのだろうか。ため息をつきながらもう一度家に戻ると、ケージの斜め後ろ、あのふっくらとした姿がある。
「……いた!」  私が歓喜の声をあげると、父が「さっきはいなかったのに」 と驚いている。背を撫ぜるとうさぎはちっとも濡れていない、代わりにひげの先に蜘蛛の巣がくっついている。どこに隠れていたの、とわたしは安堵してようやく笑う。


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