日々是迷々之記
目次|前|次
2001年09月23日(日) |
さまようカヌー 北上編 |
目覚めると私の鼻は詰まっていた。寒くて寝付くことができず、ちょっと風邪っぽくなってしまった。しかし、ダンナさんは、すでに起きだし、コーヒーを入れ、販売機でハーゲンダッツを購入し食べてから、股火鉢ならぬ、股七輪をしていた。
「おはよ。」「おはよ。」てきとうな挨拶を交わす。今日の朝ご飯は昨日の残りの肉を焼いて食べなくてはならない。炭火にアカセン300グラムをぶちまける。早くも辺りには朝靄の中にこげる脂のにおいが漂う。闘争的朝食の始まりだ。お互いほとんどしゃべらず、口に肉を運ぶ。うまいのだ。「肉はホルモンに限る。しかもアカセンやで。」100g150円でこんなに幸せになれるのだ。
お腹いっぱいになると、どうやってカヌーに乗ったらいいのか話し合った。太平洋はうねりが強いのでだめ、川は鮎釣りの人が多くてだめ、ということで、北上し、絶対乗れる琵琶湖に行くことにした。ここから目的地、奥琵琶湖まで300キロほどだろうか?キャンプ道具を撤収すると走り出した。高速にさえ乗ってしまえば勝負は決まったも同然なのだ。
つづら折りの3桁国道をちびっこビッツちゃんはひゅんひゅんと駆け抜ける。見た目は犬の鼻のような車だが、かなり機敏で燃費もよい。ツーリングだとリッター22km。バイク2台より良い。しかも荷物は満載だ。これで100万円台前半ならかなりお買い得!などといいつつ、高速へ。びゅんびゅん飛ばすが、やはり、お昼からの移動で300キロは無謀だったようだ。夕方4時頃選択を迫られてしまった。初志貫徹で奥琵琶湖に行き、朝一番にカヌーに乗る、もしくは、大阪の家に帰り、英気を養い朝イチで琵琶湖に行く。都会の車の図々しさに辟易したり、700円をケチッて高速を早めに降りてしまい、どよよんとしていた二人は、迷わず後者を取った。
決まれば話は早い。お気に入りのスーパーへ行き、車だからとここぞとばかり買い込む。はっきりいって、琵琶湖に行って、ほか弁で食べて寝たら10分の1で済むやろってくらい買い込んでしまった。しかし、大トロの造り、ウニ、カレイの甘酢あんかけ、アンコウの天ぷら、ローストビーフなど、お目目キラキラ的に美味しかったので後悔はしていない。でも、二度目があるのかどうかは謎である。
それから酒屋に寄り、よかいち米、白角水割、チューハイ、冷酒5合、などを買い込んで家へ帰る。Xファイル・ザ・ムービーを見ながら飲み、ついでにピザまで取る。気が付いたら映画は終わり、シカバネ2体がちゃぶ台のまわりに転がっていた。
あすはカヌーに乗れるのか。
|