日々是迷々之記
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2001年10月08日(月) ちょっとづつ人間らしく

今朝は看護婦さんに起こされた。何でも今日の日勤は人手が足りないので、点滴を前倒しして夜勤の看護婦さんがするという。時計を見るとまだ8時。いつもより1時間半も早い。

しょうがないのでトイレだけ行ってやってもらうことにした。寝転がって朝食のパンを横目に見ながら腕を出す。「ブチ。あれ。おかしいな。」左腕には刺せないので今度は右にやってみるという。「アレレ。」結局腕にはできず関節のところにやられてしまった。ここにされると安静にしてないと漏れてしまうので、トイレにも行けないし、パンも食べられないし、本も読めない。

トホホな気分で横たわり、陽水のベストアルバムに聴き入る。1本目の点滴が終ってもなかなか2本目に差し換えに来なかったりして、結局終ったら11時になっていた。

バクハツしそうなボーコーをすっきりさせてくると、同室のNさんがぼやいている。「こんな時間やったらパン食べられへんやないの。」同感である。あと30分で お昼が運ばれて来てしまうので、お茶でもすることにした。晩ご飯が4時なので19時間ぶりのご飯はおいしかった。

食べ終ってほけーっとしていると、M先生がやって来た。今日はドレンの瓶を外す日なのだ。作業をしながら看護婦さんが私の枕元の写真を見て言った。「あれ、ダンナさんですか。いい男ですねぇ。」真偽の程は定かでないが、素直にうれしかったのでヘラヘラとしているとM先生が「よう照れもせんと飾っとけるなぁ。」と言った。先生はぼちぼち老眼らしいので、世代の差かな?と思う。

こうしてドレンは外れて、パジャマのズボンがはけるようになってうれしい。今までは 短パンと称してGAPのトランクスで行動していたのだ。もちろん下には従来のパンツをはいていたのでわたし的には問題ないのだったが、前あきの部分は糸でかがって来たほうがよかった気がする。

とにかくヒモがとれて人間に戻った気分だ。外を見上げると青空に白い雲。デジカメで撮影した。入院していても駆け回っていても基本的に変わらない姿の空。やっぱりちょっとかっこいいと思う。

退院したらがんがん走るぞ〜!(自転車で)


nao-zo |MAIL

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