日々是迷々之記
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2006年01月13日(金) せめて良く生きようと

どうせ生きてるんだったら、せめて良く生きようと思い始めるようになりつつある。きれいな物もたくさん見たほうがいいし、楽しいこともたくさん経験した方がきっといいと思う。

書店に行き溢れる本を見た。なつかしい「ぐりとぐら」の絵本。大きなパンケーキは今見ても美味しそうだった。「パウダーガイド」というバックカントリースキーのムック、バランスボールでやる体操の本、ホーロー鍋の料理の本などを購入。

書店の外に出ると、ちょうど私が駐輪している自転車の前で、二人の外国人女性がプリントアウトした地図を片手に思案顔。私はああ、道に迷ったのだな、と思い、エクスキューズミー、メイアイヘルプユー?と声をかけてみた。すると、このしゃぶしゃぶ屋に行きたいのだが、と紙を見せてくれた。その地図は大雑把でこれじゃ日本人でも分からないやろと思わせるものだった。

私はそこに書かれた電話番号に電話をし、店の場所を尋ねた。そこから歩いて5分くらいだが、路地の雑居ビルの奥手にあるらしかった。それを英語で説明するほどの英語力もないので、アイドンシンク、ユートゥーキャンリーチザレストラント、イージリィ。シャルアイショウユウザウェイトゥゼア?と言い、直接案内することにした。

道中で、女性は私の英語はとても上手だ、海外で勉強しましたね?と言われた。素直に喜ぶべきなのだが、本当に上手な人ならナチュラルに英語圏から来た日系の人だと思われるのだろう。道中、私がどこで英語を勉強したか、など色んな話をしながらそのしゃぶしゃぶ屋に行った。

幸い、その店は雑居ビルの奥にあったが、通りに立て看板を出していたのですぐにわかった。ヒアイティイズ、プリーズエンジョイヨァディナー。と言い、その場を去ろうとすると、サンキューベリマッチ、ユーアーベリーカインドガール。と言われた。

ユーアーベリーカインドガール。あなたはとても親切な女の子ですね。ということだ。年齢的には全然女の子ではないのだが、西洋の人から見たら幼く見えるのだろう。「とても親切ですね。」私は日本でこんなことを人に言われたことがないので、素直に感激してしまった。

「ユーアーベリーカインド」かぁと思うと何かいいことしたなぁと気持ちでほくほくする。実務では大して役に立たない私の英語力だが、こういうところでは能力が発揮できる。それはとても嬉しいことだ。勉強してよかったよ。

人間が後世に残すのは生き様であると誰かが言っていた。私はよい子でもなかったし、よい妻でもないが、せめて良い人ではありたいなぁと思う。死んじゃおうかなと思った途端、やってみたいことが出来るのは何だか不思議なものである。


nao-zo |MAIL

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