『人生、一度きりよ』

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七倉 薫 /MAIL


2001年09月19日(水) 「電話でやさしい前向き」なモノとは

きのうのつづきをちょっと。

週刊文春、そしてテレビ朝日もいつのまにやら「ビンラディン」派。
でもなぜかAERAは「ラディン」派。
そんだけ。
もうこの話題はおわりにします。

さて、さいきんは山形浩生を読んでいる(こういう言いかたって、よく使う用法だけど、考えてみるとへんな日本語だね。だって「山形浩生」本人は読めないじゃん。もちろん会ったこともないし、顔も知らないのに)。

先週「新教養派宣言」を読んで、きのうは「山形道場」、んでもってきょうは「伽藍とバザール」(あ、これは翻訳&解説ね)を半分ほど。

気に入ると固め撃ち体質なので、このあとは「CODE」(これも翻訳&解説)を読もうと思ってる。

先月は素樹文生を読んだ(このひとは顔は知ってる。本に著者近影がついてたから)。いろいろなことを考えさせてくれた。たとえば「名前をつける」という行為についての歴史的な意味合いとか。
あ、言っとくけどそんな内容は作品のどこにも書いてないよ。
良い作品と言うのは、読者にいろんなことを想像させるものなのです。

そういえばきのう電車の中吊り広告でこんなのを見た。
「電話でやさしい 前向きキャッシング」

「やさしい」ってのは、たぶん「易しい」と「優しい」をかけてるんだろうね。
(それも意味不明だけど。そもそも「優しい」ってどういう意味でつかってんの?)
で、「前向きキャッシング」ってのはナニ?
留学費用とか自己啓発費用を想定してんの?
夢をかなえる、とかそういう用途になら金利は安くしてくれんの?

キャッシングはキャッシングだろ。
つーか借金だろ。
前向きでも後ろ向きでもそれは同じこと。

そんなニセモノの言葉をつかってると、いつか言葉に返り討ちに遭うよ。
言葉って、それくらい危険でやっかいで、でもだからこそ魅力的なものなんだと思う。

では、また明日。


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