時々日記な雑記帳

2006年11月23日(木) ss...16

***

きっと その夢は


怖い夢 だったんだと思う



あたししか知らない真実があって
危機が迫ってて

大切な人たちを守らなきゃいけなかった


その真実を誰かに伝えることも
誰かと共有することも許されず

ただ独りで、考えなきゃいけなかった


自分と大切な人たちの命が懸かっている状況


悪意のある 避けるべき危機は
すぐそこまで迫っていて

きっと 一刻を争っていた

なぜ、他の誰でもなく
このあたしに、なんて

嘆いてる暇すらなかった


何処かから、監視されているかもしれない


周りに視線を巡らして

誰一人として失わないようにと

思考を止めてはいけないと



凄く怖くて

得体の知れない恐怖が
ずっとずっと 苦しくて


でも そんな素振りですら

誰にも悟られてはいけなくて


だけど


なぜか
其処には キミが居たんだ



気付けば
状況の知らないはずのキミが
あたしの隣にいてくれて

何をしたらいい?と
目で 伝えてくれていた


何も判らないはずのキミなのに
あたしの状況に気付いてくれたかのように

何も聞いてこないで
ただ隣にいてくれた

あたしは そんなキミを見て
どんな顔をしていただろう


あたしの肩に
そっと 手を置いてくれたとき


緊張の糸が切れたみたいに

涙が止まらなくなったんだ


誰にも見られないように

静かに

キミの肩を借りて
ぼろぼろ涙を零してた

頭を少しだけ預けて

決して寄りかかり過ぎる事は無い重みで
キミの肩を 少しだけ借りた


その間 キミはずっと

あたしの頭を
そっとそっと
撫でていてくれてたんだ

総て 何かを 判っているかのように



キミは
あたしにとって
もう過ぎたはずの人なんだ


本当はきっと
まだ拭いきれない想いは残っていて

それが見せた夢だってわかってる

でも
目が覚めてから驚いた

キミが あんな風に
夢に出てくるなんて、と


たとえ アレは
キミの姿をしていても

きっと キミじゃあない

きっと 誰でもない


目を見るだけで
あたしの何かに気付いてくれる人なんて

この世には居ないんだと思うのに

なのに
アレはキミの姿をしていたんだ

あたしは その姿を見て
酷く安心したんだ



キミのこと
きっと 今も好きだよ

大切に想ってる

心の中で 今も
大切な存在だよ


辛いと思った時に
其処にいてくれた夢のキミは
誰でもなかったんだとしても


でも キミはもう
過去の世界だと想ってたんだ

今 キミがどうしていたとしても

今のあたしには どうすることもできないみたいに


キミは
あたしの大切な過去の存在なんだ



ありがとう


あんな風にしてくれる人は
キミでだって愚か
きっと現実にはいない気もするんだけど ネ



でも
でも

ありがとう


***


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