当日記をお読みの方はすっかり御存知のことと思いますが、私はただいまデジタルノベルプロジェクトに参加しておりまして、毎月連載小説の原稿を納めています(詳細はこちら→
Digital Create)。プロジェクト内では発行月よりも2箇月分先の原稿が公開されます。同じプロジェクトに参加しているほかの作家さんや挿画家さんに先に読んで頂いて、問題点の指摘や御感想など頂く訳です。
作家にとって、作品やその登場人物は実子同然です。自分の子供がほかの親御さんたちの眼に触れて、どのように扱われるのか、不安でもあり、愉しみでもあります。締切日数日後のプロジェクト内原稿公開は、月に一度の授業参観のようです。ほかの人のお子さんの様子を拝見したり、自分の子がほかのお子さんや親御さんの前でどのような振る舞いをするのかどきどきしたり、親同志で子供たちについて話し合ってみたり。書くことに次いで愉しい時間です。
ほかの作家さん作品の登場人物の動きや成長振りは、自分の子のことのようにうれしかったり微笑ましかったりはらはらしたりどきどきしたりします。また、自分の作品やその登場人物がほかの作家さんにかわいがって貰えたり親しまれたりするのは、とてもうれしいことです。また、親身になって叱って貰えるのも有難いことです。
先日はうちの子を心配して貰えたり、わざと名を伏せて書いておいたのに「この子でしょ」と看破して頂いたり(うちの子をよく判ってくだすっている証拠です)と、うれしい経験もしました。自分の子を大切に扱って貰えるのは、自分が大切にされるよりももっとうれしいことです。
もの書きやっててよかったなあ、と思える瞬間のひとつです。