衛澤のどーでもよさげ。
2004年06月24日(木) 母の御陰。

甥っ子が学校(高校)で喧嘩をして、口の中を切って出血、膝等に打撲の怪我を負って帰ってきたらしい。レスリング部の先輩に殴られてそうなったそうだ。相手は先輩だから、と我慢していたものの、甥っ子も殴られていてばかりでは自分を守りきれないので反撃した。という話。

喧嘩相手とその父親、レスリング部顧問教師が揃って甥っ子宅にやってきて話し合いになったらしいが、何故かぼくの母(つまり甥っ子の祖母)まで呼び出されて話し合いに混じったのだとか。
そのときの様子を、ぼくが実家に入浴のために出掛けたときに、母がしてくれた。冷静でいて熱がこもっていて、かつ臨場感に溢れて判りやすく順序立てて話してくれた。

やっと気が付いた。

ぼくがいま「御話を組み立て」て、「他人に判りやすく伝える」ことを生業にできている(その技術が身についているとは言わない)のは、自分の努力の御陰ばかりではなくて、母の御陰が多分にあるのだと。

ぼくの母は学歴も学もないけれど、人生経験はとても豊かで苦労も沢山している。そのためか、多方面からものごとを見ることができて、女性にありがちの「感情にまかせて無闇に周囲を傷付けてしまう」ということをまったくと言っていいほどしない。そして、誰かを上手に諭すことができる。
この母に育てて貰った御陰でぼくはいまぼくが好きな仕事をしていられるのだと、いま更気付いた。

面と向かって言うのがいまだに恥ずかしくてできないでいるけれど。
有難うお母さん。ぼくはほんとうに感謝しています。
……と、ぼくはいつになったら素直に真正面から本人に言うことができるのだろう。

更に聞いた話では、ぼくの母は甥っ子の喧嘩相手とその父親、顧問教師に平謝りさせた上で「二度とこのようなことをしません」、「このようなことが決して再発しないように監督すると確約します」という証文を書かせたとのこと。
顧問教師は「これまで感謝されこそすれ、一筆書かされるなどという経験はなかった。それほど信用がないということがショックだった」とこぼしたらしい。甘いなあ、先生。それは「教師」という肩書きに感謝されていただけであなたが感謝されていた訳ではないと思うよ。


【今日の憶えておきたい単語】
・股ぐら口約
(意味は自分で調べてください。
 国語大辞典以上の辞典でないと掲載されていないと思います)


エンピツユニオン


Copyright © 2004- Soh Ezawa All Rights Reserved.