little by little
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新宿まで付き合ってくれた友人を見送って、 彼とふたり歩く。
手を繋げないわたしたちの距離は人の波で広がっていく。
人混みを上手く泳げないわたしの手を引っ張ってくれる人は、 もう彼じゃないから。 少しずつ小さくなる背中を、 見失わないように追いかける。
共通の友人と夜に呑む約束だったから、 それまでホテルで落ち着くことにした。
まだお互いに少しぎこちなくて、 コンビニで買った安い缶チューハイを片手に、 今夜の野球のハナシや、今夜会う友人のハナシをした。
結局、友人とは会えなくて。 ふたりでオープンしたばかりの居酒屋で呑み直した。 いくら呑んだって酔えなくて。
二年前より「オトナ」でいたかったから。 我侭も言わないし、泣き言もいいたくなかった。 「逞しくなったね。」なんて、最高の褒め言葉。
わたしだけが立ち止まったままで、 わたしだけが未だに彼を好きだなんて、 コメディーにしても笑えない・・・でしょ。
グラスの中で音を立てて踊る氷を、 指でかき混ぜて溶かす。
彼の心も溶かすことができればいいのに。
そんなことばかり、考えてた。
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