さて、といきなりはじめますが 年長組が どうして追加練習を行うことになったか その理由ですが
それは、私たちのせいでした。
金曜日の練習を見て、園長が一言。 「先生たち!何を指導しているの!」 そして、子供には「自分の場所は、自分でしっかり覚えなさい!」
一喝されて 大人も子供も 緊張感が高まったせいか 今までどうしてもそろわなかったところが 数回の練習でできるようになりました。
その一言で気がついたのです。 「私たち、子供の気持ちを大切にするその方向が 間違っていた」と。
マーチングのように みんなで一斉に何かに取り組むこと。 子供にとっては、好きなことではありませんね。 しかし、集団生活を送る上で とても大切なことです。
これは、幼稚園だからできることなのです。
それなのに、 一斉の活動が苦手な子がいて 保護者にも「子供の意思を尊重してください」といわれたりして それをそのまま 「そうだよね、苦手なのによくがんばったよね」と 子供の気持ちを大切にしたつもりになっていたのです。
違う違う、私たちの役目は そうじゃなかった。
集団だからできること。 友達と一緒だから乗り切れること。 子供にとっては苦手でも いつか乗り越える必要があって それが力になる活動を 一緒に進んでいくこと。
それが幼稚園の先生がすることだったのです。
保護者にとっては 「別に、やらなくてもいいんじゃない」と思われることも プロとして 「今、お子さんにはこのことが必要ですよ」 「ここから、お子さんがたくさん学ぶのですよ」と 確信を持って伝えながら 多少の厳しさが子供の背中を押すことだってあると 成果を見せて納得してもらいながら。
園長の一喝は 子供たちの心に 「今は、やるんだ!」という気合となって 伝わりました。
上手にできるようになって褒められたら 次はもっと意識して取り組めました。 本当は 苦手だから、たくさん体験させて 次のステップへ押し上げてあげる必要があるのですよね。
保護者の中には、まだこんなに小さいのにと 思っている方もいるでしょう。 でも、子供たちの秘める可能性を発揮するように きっかけを与えることまで 奪ってはいけないと思うのです。 子供はすごいですよ。
集団で生活することは 思いとおりにならない中で 何とかやっていくことです。 そのことができない子供が増えていて 小学校でのトラブルや、小1プロブレムと呼ばれる 問題がおきているのでしょう。
確かに、今の子供たちは 幼稚園児のみならず 小学生でも 先生に友達のように接したり 学校で家庭のように過ごしたり 集団=社会を意識してすごすことが できないように思います。
子供の気持ちを大切にするけれど 集団の中で、がんばるところや厳しいところも 伝えていかなければ わがままな常識のない人間を育ててしまうことになるのですね。
幼稚園の子供たちは、 小学校では、態度がよいですよと 褒められますが それでも、もっとできることがあったのだと 本当に反省しました。
残すところ、あと2日の練習となったマーチング。 できるところまで 精一杯取り組んで 子供たちが「がんばってよかった」と思えるような 大会にしたいと思います。
応援よろしくお願いします。
園長にあんなに怒られたのは 何十年ぶりの
副園長 松橋でした。
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