「硝子の月」
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2002年10月03日(木) <建国祭> 瀬生曲

「願い事は決まったのか」
「もちろん。ずっと決まっている」
 アルバートは微笑する。
「この地に俺の国を――平穏な俺の国を」

 『硝子の月』――それを手にしたものは世界を手にするという、ありがちといえばありがちな、モノ――それに願われるのはあまりにも慎ましやかない願い。

 『硝子の月』に叶えられた約束の王国。
 故に『第一王国』。

「『硝子の月』はアルティアと共にある」
 アルバートが屈託無く笑った。


紗月 護 |MAILHomePage

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