コードの血脈、歯車の内臓、銀色の滑らかなボディ。それらは僕の玩具であり道具だった。 どんな難解な仕組みでも理解することができたし、僕の手を拒む機械などというものは存在しなかった。奇怪で矛盾した人間などよりよっぽどよく理解できたし、それらはいつでも正直で誠実だった。 しもべであり友。国も王冠もなかったが、機械の中にあって僕は王だった。唯一の主であり、支配者だ。「災いの子だ」 そして僕をそのように呼んだのは、やはり人間という生き物だった。