のづ随想録 〜風をあつめて〜
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2004年02月19日(木) 帰還命令

 今週はどうも仕事以外でも忙しい一週間である。
 月曜日は俺が所属する部門の大親分が来松したので、まさかわざわざ東京からやってきた役員様を誰も相手にしないわけにはいかず、御用達の小料理屋で軽く食事会型飲み会。この時は調子に乗って強かに焼酎を飲みすぎてしまったにもかかわらず、その後会社近くのスーパー銭湯に立ち寄ってしまい、くらくらになって帰宅した。水曜日、すなわち昨日は他部門の同期入社である同僚が出張で松山へ来ている、と聞き、これは松山の激旨じゃこ天を食わしてやらなければならぬ、ということで御用達の小料理屋でワリカン接待。そして今日は、3月の人事異動で松山へ転勤となった先輩社員が先乗りで松山入りしているということでプレ歓迎会を御用達の小料理屋で開催。
 つまり、俺は今週、3度も同じ店で呑んだ、というわけだ。
 さすが瀬戸内、海産物で有名な四国ではあるが、特に松山では“じゃこ天”が有名。じゃこ(小魚)で作った、見た目は厚揚げのような練り物である。この“御用達の小料理屋”で供される“特製じゃこ天”がびっくりするほど旨い。スーパーや土産物として売られているじゃこ天は小判のように平べったいのが一般的な姿のようだが、ココのじゃこ天は普通の3枚分くらいありそうな厚みがあって、その上にいわしの開きがそのままずどんと乗っかっている。これのアツアツのところに醤油をたらりと一筋、一気に頬張るのが作法です。この“特製じゃこ天”を今週は何個食ったことになるのだろうか。

 人事異動。これも今の俺の忙しさに拍車をかけている。
 3月付けで今俺が勤務している松山に転勤となる社員がいるわけで、そのうちの二人がかつて世話になた先輩社員だ。一人は大阪、一人は浜松に勤務しているのだが、突然の人事異動を言い渡され、まずは住まいを探さなければ──という話になる。
 こういうとき、現地にいる誰かを頼る、というのはオーソドックスな手段だ。
『ああ、のづか。俺や。今度そっちに行くことになったからよろしくなあ。ほいでな、部屋を探さなあかんやろ。ちょっと、お前の知ってる不動産屋に幾つか部屋を見繕ってもらえへんかなあ。頼むわ』
「任せてください」
 二つ返事。そういう風に応える上下関係の中で俺は育ってきたのだ。
 年度末(我が社は2月)を迎え、ますます忙しくなってきている状況の中でそんな雑用がどんどん増えてくる。

 おまけに。

 俺自身も、今日、内示を受けた。
 特に異動はない、ということだったが、とりあえず予定通り2月いっぱいでひとまず松山を引き上げて、3月からは池袋に出社しろ、と。
 所沢に帰れる、という安心感はあるが、仕事となると安心などしていられない。引継ぎだなんだとまた忙しくなってくる。そして、どうせ池袋にいたとしても松山の仕事が俺を追いかけてくるに決まっているのだ。
“御用達の小料理屋”の女将が言うには今年の松山は例年よりも暖かいらしいが、出来れば、松山城を薄桃に染める満開の桜を見てから所沢へ帰りたい、というのも正直なところである。


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