凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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アユムの二分の一成人式があった。
アユムは「将来の夢が無い」とアイと同じ事を言う。 でもアイも小学生の頃はパティシエになるって言い続けていたけど。 アユムはそれすらないという。 「だからやりたいことを作文には書いた」という。 それが裸の大将だったわけだけど。
うわぁもうどういう顔して聞けばいいんだそんな適当な夢。 そう思いながら行った当日。 他の子供達は「サッカー選手になる」だの「保育士になる」だの 色んな夢というか、将来の職業を言う。
「バレリーナになってバレエ団を作って収益を恵まれない子供達に寄付する」なんて、立派な夢を話す子もいた。 あぁそんな中。 アユムは「色んなところへ行って絵を描きたい。 目標はお母さんです。 そのために絵を描くとき小さいところまでしっかり見て色の違いを観察して…」 などと、目の前の小さな夢を語った。
いや、子供の夢なんだからもっと壮大な夢を語ろうよ。 サッカーの本田選手みたく壮大で具体的で。
なんていう私自身も子供の頃の夢は特に無かった。 だから、ウケを狙って「スペースシャトルのパイロット」とか わけの分からない事書いた記憶がある。 ちなみに友達は「レインジャー部隊」と書いていた。もちろん女子。 特に夢が無いのなら、適当にそんな風に書いとけばいいのに。 「夢が無いから」と無いなりに一生懸命考える要領の悪さが不憫でならない。
「習字の先生になる」とか「水泳の選手になる」とか言う子もいた。 アユムも習字も水泳も習っているのに、そういう方面に対しての夢はないわけか。 「絵を描く」とか言うなら「漫画家になる」とかでも良かっただろうに (いや、良かったかどうかはなぞだけど) そういう画力がないってのは流石に分かっているようで。
姉妹で将来の夢が無いって、私の育て方のせいかな。 私がバリバリ仕事していたら、きっと「お母さんみたいな」とかいう夢を持てたんだろうな。 でもそれなりに習い事とかも通わせているのに 本人がそっち方面に興味が持てないってのは、続ける意味があるのかな…。
なんか色々悩んだ二分の一成人式。 10年後、アユムはどうしているんだろう。 その前にアイだけど。
まぁとりあえず、アユムにはスケッチブックを買ってあげた。 本人の考えた小さな夢だけど、それが彼女の将来のどこかに繋がるのなら。 アイとの卒業旅行にはそれを持っていって、親子で旅行先の絵を描こう。 ぼちぼち、マイペースで夢を見つけていってくれ。
暁
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