皇帝の日記
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2002年02月21日(木) 旅のこと2

北京から承徳へ行く六時間の電車は、切符売り場のおばちゃんに騙されて普通席へ。
北京駅西側切符売り場の一番ゲートのおばちゃんである。
誰か逮捕しろ。
二十元の切符を四十元で売りつけた。極悪非道な奴だ。
本当に北京はオリンピックをやる気があるのか。
などと怒りつつ極寒の地へ。

田舎でした。

寺とか寺とか寺とか、後は寺なんかがあったり。
寺しかなかった。
寺男は入場料を自分の酒代にしているので、チケットは貰えず、荒れ果てた寺の重要文化財の仏像の裏には、ビールの空き缶が山と積まれていた。
ついでに野ぐそがいっぱい。
世界最大の木造仏像もすっかり埃っぽくなっていた。

タクシーは、タクシー会社に上前をはねられるのが嫌なのか、どのタクシーもメーターを使わずに一律十元。

なんだかここの公共機関はどうなんでしょう。

乾隆帝は寺を立てるのが趣味だったのか、彼の建てた寺が山ほど有った。

皇帝の別荘の池は分厚い氷で覆われていて、スケートが出来るようになっていた。
スケートは椅子の足についていて、人民はその椅子に座って二本の鉄の棒で推進するのだ。
もちろんレンタルでやってみた。
結構面白かったが、氷の上にウマがうろうろしていて、当然彼らの排泄物もごろごろ落ちていて、さくさくスケートでその上を横切ってみたりした。
しかし排泄物の下の氷は、やや暖められて凹んでいるので、そこにスケートが嵌ってしまうことも。
寒いので匂いはしない。

この町一番の繁華街とやらにいってみたが、店はどこも閉まっていて、聞くところによると皆出稼ぎに出ているのだそうな。
それでも何もすることがないのか、残った人民達は閑散とした商店街をあてもなく行ったり来たりうろうろうろうろ歩いているのだ。

嫌だったのは、爆竹屋のおっさんは皆タバコを吸っていること。

ところで田舎なので、朝の五時から夜中二時まで、引っ切り無しにここかしこで爆竹をかまし、花火をがんがん打ち上げていた。
花火がいくら上がっても、誰も見ていない。
これぞ無駄。

チベット建築も大分見た。
もうチベットに行かなくてもいい。
満足だ。
ってか、なんでそんなに上に上に山に沿って寺をそびえ立たせるのか。
階段だらけで疲れるじゃないか。
ついでに寒いじゃないか。

そして帰りの切符がうまく買えず(切符は、北京上海などの主要駅から売りに出されるので、田舎に行くのは簡単だが帰ってくるのは難しい)北京でもう一泊足止めを食うことに。

田舎、侮りがたし。

(つづく)


皇帝