皇帝の日記 
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アユミさんは5ヶ月検診の時に超音波写真を撮って以後、最後まで写真を撮らなかったのだが。 実はこの時、女の子だと判明したのと同時に、心臓に穴があいてると診断されていた。
  それがどういう意味なのか良くわからなかったけれど、開いては行けないところに穴があるなあ、困ったなあという感じだった。 で、帰ってから色々調べてみると、どうも心臓に穴が開いている場合、ダウン症の子である可能性があると言うのだ。 おう、なんということだ。 でもって、超音波検査で疑わしい場合、羊水検査をお勧めされるらしい。
  ということは、その次の検診で検査をお勧めされるわけだね。 でも、どんな結果が出ても、我等夫婦は中絶をしないで産むと言うのは決まっていたのであります。
  何故なら、もうすでにイサムさん妊娠の時に血液検査をする前に「ダウン症の子を妊娠していたら、どうするのか」を一度話し合っていたのです。 結論は「産む」だった(というか、ジャバ夫さんの方は話し振りから、始めから中絶と言う選択肢がなさそうだった)ので、今回も何があっても産む方向で。 しかも、待望の女の子ですよ。 わざわざ女の子の産まれない家を選んで来てくれた赤ちゃん。 歓迎しなければいけませんね。
  というわけで、医者に羊水検査はしないよ、と言うと、なんとその後一切超音波検査も無しですよ。 せ、せめて心臓の穴の塞がり具合とかを見てくれませんかね・・・。 「だってどうせ産むんだから」という医師の適当な指導のもと、今アユミさんがどのくらいの大きさなのか、頭がどっち向きなのか、腹の中で何をして過ごしているのか、全く不明なまま出産だったのだ。 まあ帝王切開なので、どんだけ頭がでかくなっていようが逆子だろうが、そういう意味では関係ないですね、確かに。
  そして産まれたアユミさんは、心臓の穴は塞がっていました。 単に超音波検査をした時には、まだ成長の途中だったわけですね。 やれやれ。
  そして、アユミさんから一週間遅れて帝王切開予定だった友達の子が、やはり超音波検査で「食道が胃に繋がっていない」と言われて、それでどうするんだ?と聞かれて「産むけど」と答えたら、そのまま検査無しで出産を迎え、しかも胃に問題など無かったのであった。 しかし、産むまではそれはそれは心配していたのであった。 産まれてすぐに手術しなきゃいけないかもしれないという不安。
  親に無用な心配をさせる事になる原因は、そもそも早過ぎる中期の超音波検査と、検査自体の精度が上がって、早いうちから色々見え過ぎてしまうという問題があるんだそうな。
  まあこういう事が有ると、いざ出産となる前に夫婦で「障害のある子が出て来たら、どうするのか?」という普段深く考えないかもしれない議題を話し合えて、有意義なのかもしれない。 どうするのかは、個人それぞれ意見があるでしょうが、たとえ夫婦だからといって、その考えが一致しているとは限らないから。 話し合ってちゃんと同じスタート地点に立っていれば、いざと言う時に心強い筈。
  ちなみにイサムさんの時にジャバ夫さんが「ダウン症とかあったら、支援団体とか行ける学校とか調べないとね」と言っていたので、多少迷いの有った私も「あー、この人と協力すれば、障害児の育児もできる筈」と思ったんだな。 
 
  
皇帝
 
 
   
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