皇帝の日記
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アメリカには産褥期という考え方が無いようです。 普通分娩だと次の日に退院してしまうだけの事はあって、きっと産後の肥立ちの悪い人とかあんまり居ないんでしょうね。 皇帝はきっと虚弱な嫁さんだと思われている事でしょう。
さて、そんなわけで金曜日ウイジを連れてロスまで2時間かけて行き、結婚式に出席し、3時間かけて帰って来るという無茶をしてみた。 前日に緊張し過ぎてブルブルしていたけれど、準備を入念にしたせいか、大したトラブルも無く無事に帰って来れたのでありました。
宗教色を取り除き、シンプルにして素敵なお式でした。 花嫁さんがペーパークラフトを趣味にしていて、会場には手作りのデコレーションが散りばめられたり、細かな工夫が一杯。 二人とも伝統を忌み嫌っており、アメリカの結婚式の「〜すべき」がことごとく無かったのが興味深かった。 ケーキはカップケーキで、ファーストダンスも無し。 その分二人で色々考えてプログラムを組んでて、音楽も友達のバンドを呼んでたり。 新郎新婦仲が良いのが伝わって来る。
ウイジは最初だけちょっと起きてて、後は二時間毎の授乳以外ぐっすり。 移動の車の中でもずっと寝ててくれて助かった。 皇帝は搾乳しないと死ぬので、控え室で一人せっせと授乳準備に勤しんでいたけれど。 まあ良いのです。 パーティーはもちろん皆英語で話しているし、ずっと居ると疲れちゃうからね。 時々さっと抜け出せて、丁度いい塩梅でした。
そして日曜日。 なんと産前にオペラのチケットを買っていたのだ。 何故このタイミングでオペラに行けると思っていたのか、ちょっと過去の自分。 まあ仕方が無い。 どうしようか悩んだけど、搾乳が一回分飛んじゃうのを覚悟で、ウイジとイサムさんをジャバ夫さんに見てもらい、義母とオペラに。
演目はプッチーニの「ラ・ボエーヌ」。 前にLAで一回観てるけど、その時は演出が現代風で面白くなかったから、是非クラシック版で楽しみたい。 というわけで、バリバリのベーシックな演出。 だけど良かった。 前衛とか要らないんだ、僕は。
あとね、LAで観たときは、ヒロインのミミが健康的過ぎて死にそうに無いのが興ざめだったな。 ある意味太り過ぎで死ぬんじゃないかとは思ったけど。 ラスト、ミミが詩人の恋人の部屋に続く階段を登り切れずに倒れてしまうシーンとか、心臓発作?って感じだったものね。 オペラ歌手の外見は作品に関係ない、とは言いつつも、やっぱりある程度視覚的な雰囲気作りは大事なのだ。
今回はセットも良く出来ていたし、席も良いところが取れていたし、大満足。 舞台の上方に字幕が英語で出るのだが、ちゃんと落ち着いて読めて、牛歩ながら英語読解もちょっとずつレベルアップしてるのがわかったし。 良い気分転換にもなった。
ただ、4時間外出してたのでやっぱり最後は搾乳の為にダッシュで帰った。 痛かった。 ばた。
ところで「枕の下に置いてある私の帽子、思い出に取っておいて」って言うところ。 帽子って枕の下に置いておいて良いもんでしょうかね?
皇帝

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