皇帝の日記
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賢かった犬ブーマーさんは我が家に来て、義両親に育てられる事により、順調にバカ犬アホ太郎に成長しておりますがなにか。
しかし、いまだに散歩は皇帝が連れて行っているので、いかにアホになったとしても、紐を引っ張るようになったのは困った。
ロッキーさんに鍛えられ、大型犬のお散歩の時には紐を腕に巻き付けてはいけないと言う事を学んだ皇帝。 不測の事態で引っ張られた時に、ぱっと紐を放せるようにしておかないと、命が危険に晒される場合があるからだ。 小型犬の散歩であれば、走り出した犬を紐で引き止めて車に轢かれないように、とかあるだろう。 だが大型犬はね。 走り出した犬を留めるどころか、一緒に車に轢かれる危険性がある。 ロッキーさんはさすがソリを引く犬なので、リスを追いかけて皇帝を引倒し、そのまま数メートル引きずると言う事件があった。 ロッキーも私も若かったな。 もう7、8年前ですか。
だからブーマーさんの紐は握るだけ。 腕には巻き付けない。 すると、その辺の善良な小型犬を追って走り出したりすると本当に困る。 ウイジを抱いていたり、イサムさんを連れていると、ブーマーさんだけに注意を向けているわけにもいかず。 このままでは散歩できなくなってしまう。
という危機感を持って、ある日意を決してじっとブーマーさんの目を見ながら 「散歩中は私がリーダーだから。けして紐を引っ張ってはいけないよ」 と言い聞かせたら、それから全く引っ張らなくなった。
君はやれば出来る子だと信じていたよ。 というわけで、危ういところでブーマーさんの楽しいお散歩時間は守られたのでした。 ふう。
皇帝

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